2011年より連載され人気を博している、いくえみ綾による少女漫画『プリンシパル』が、実写映画化され、3月3日に公開される。女優の黒島結菜とジャニーズWESTの小瀧望がW主演を務めており、小瀧演じる舘林弦はいくえみの公式ファンブック「いくえみ男子スタイルBOOK」のTwitter連動企画”いくえみ男子”人気ランキングにて1位に選出されたほどの人気キャラクターだ。

学校ではモテモテの弦、ヒロインの糸真(黒島)や、キラキラ女子の晴歌(川栄李奈)との恋模様、そして幼なじみの和央(高杉真宙)との友情など、様々な関係の中で成長していく。今回は、弦を演じた小瀧に役作りのポイントや撮影の裏側について話を聞いた。

学生時代はモテていた?

――弦を演じる上で、どのようなところを大事にされていたんですか?

お話をいただいてから、何回も原作を読ませていただきました。僕が演じる弦は「いくえみ男子」の中で人気第1位とお聞きしていましたし、何回も読んで弦という人物を自分の中に取り込もうと思いました。弦の顔は常に頭の中にありましたし、「こういう表情をよくするな」とか鏡で試してみたりしていましたね。

――”いくえみ男子”第1位のキャラクターですが、同じ男性から見ても魅力を感じていますか?

男性目線と女性目線は違うと思うんですが、弦って割と余計な一言が多かったりして「そこで優しくしたらイチコロなのに!」と思うところがあります。その反面、計算してないけど、自然と出る優しさや、見返りを求めないかっこ良さは女の子が惹かれるところなんじゃないかな。でも、僕が女の子やったら、もうちょっと愛想がいい人がいいです(笑)。いいところで台無しにするから「もう、弦!」と思いながら演じてました。

――弦は、女子が「手を出しちゃダメ」と協定を結ぶくらいのモテ男子ですが、小瀧さんご自身の高校時代もモテていたんですか?

いや、僕は正直モテてなかったんじゃないですかね(笑)。しゃべりかけられたこともないですし。

――それは人気すぎて話しかけられなかったとか。

いえいえ、卒業式とかも、もう普通にスーッと帰りました(笑)。

――卒業式で、ボタンはむしり取られなかったですか?

全然!(笑) だから、みんなに追いかけられる弦は「大変やな」と思いながら、演じてましたし、ちょっと嬉しかったです。いい体験ができました(笑)。

コミュニケーションのきっかけ作り

――撮影現場で、他の共演者の方とコミュニケーションはよく取られていたんですか? 特に糸真役の黒島さんと、和央役の高杉さんとはシーンも多かったと思いますが。

真宙は同性なのでしゃべりやすくて、和央まではいかないですけど、守ってあげたくなる感じ。2人でトランプでタワー作ったりして遊んでいました。

――高杉さんはマンガやアニメがお好きですが、そういったお話はされたんですか?

めっちゃ読んでるらしいですね。ただ僕はこの映画を機に少女マンガを読み始めるようになって、少女マンガ寄りなんで真宙の好きな作品とは少し違う方向でした(笑)。

今回共演させていただいた皆さんは、基本的には誰か知り合いやメンバーが共演しているんですよ。『PとJK』で真宙が(関西ジャニーズJr.の)西畑大吾と共演してて、黒島さんはシゲ(重岡大毅/『ごめんね青春』)と流星(藤井流星/『サムライせんせい』)で、川栄さんもシゲ(『ごめんね青春』)とか。そこを切り口に、というかそこだけが僕のコミュニケーションの頼みの綱でした(笑)。

――共演者の方とお話をされるときは、そういう風に何かきっかけをつかんで話しかけることが多いですか?

最初に資料をもらう時に、「誰か知り合いと共演しているか」というのをまず調べますね。僕、スタッフさんとはよくしゃべるんですけど、共演者の方に対してはすごく緊張してしまって、最初のひと言が出てこないんですよ。「この前、〇〇と一緒にやってたやんな」が唯一の弾で、逆にその弾撃ったら、ないんですけどね(笑)。みんなどうしてんねや、聞きたいわ! (笑)

これまで同世代との共演があまりなかった4人で、いつも先輩方に甘えさせてもらっていたんですが、同世代すぎると、逆にわからないんですよね。何からしゃべっていいかわかりませんでした(笑)。

――でも、小瀧さんから色々ときっかけは作られたんですね。

そうですね。スタイリストさんに相談しつつ、何とかしようと。お昼休憩とかも全然会話がなくて、すっごい、静かだったんですよ。ずっと暖房の音が聞こえてるから、ホンマになんとかしようと思って全員分のスリッパを買いに行ったり、カードゲームを用意して「みんなで遊ぼうぜ」と言ったり。机も最初は正方形に並んでいたけど、それだと結構距離が遠いじゃないですか。だから徐々に机を減らしていって、最終的にはかなり近い距離でみんなでしゃべるようになりました。