海外ロケでの破天荒ぶりでナスD(テレビ朝日・友寄隆英ディレクター)が人気者となったが、また新たな個性派ディレクターが現れた。きょう19日(19:57~21:49)に放送されるフジテレビ系バラエティ特番『世界!極タウンに住んでみる』で、巨大地底都市と太陽が昇らない暗闇の街に、それぞれ潜入する。

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巨大地底都市(上)と太陽が昇らない暗闇の街=フジテレビ提供

この番組は、世界にある驚きの極端な街(="極タウン")に番組ディレクターが移住して体験するというもので、よゐこの濱口優、立川志らく、山村紅葉、そして千葉・南房総の"極タウン"である小さな島に住むたった1人の住人が、取材VTRを鑑賞。

住民の半分にあたる約1,000人が地下に住むというオーストラリア・クーバーピディに住むのが市川貴弘ディレクター、冬は24時間太陽が昇らない"極夜"のノルウェー・ロングイヤービエンに住むのが木村綾乃ディレクターだ。

クーバーピディが地底都市になったのは、地上の気温が40℃以上と酷暑のため。地下の家は拡張し放題で、レストランもエンタテインメントも教会もそろっており、とても快適な生活を送っていたが、ここにやってきた市川Dは、ポンコツな行動でとにかく現地の人たちに怒られてしまう。

朝食を電子レンジで温めると停電させ、オーナーから「おまえ電気使いすぎだぞ!」、外が明るいうちにスーパーマーケットが閉店しているのに驚くと「7時で終わりって書いてあるでしょ!」、お邪魔した地下ハウスでステーキを焼くも、換気扇がなくて煙だらけになってしまい「火が強すぎるんだよ!」などなど、叱られる場面が度々登場。おまけに偶然出会った旅行中の日本人女性に「多少は詳しいので分かんないことあったら聞いてください」と得意気に話しかけても、「行っていいすか? 時間ないんで」とサッパリだ。

さらに市川Dは、たどたどしい英語で果敢にコミュニケーション。停電を伝える時は「ルーム・ブラックアウト」、スーパーの閉店を聞く時は「ディス・スーパーマーケット・クローズ?」と完全なカタカナ英語で話しかけるが、どうにか意味は通じている様子。その不思議なコミュニケーション能力は、『めちゃ×2イケてるッ!』抜き打ちテストの英語で珍解答を連発していたあの濱口でさえ、「よう通じてるな」と感心するほどだ。

他にも、せっかく大量の氷を買ったのに酷暑の中で1時間歩いて、帰宅したときには当然すべて溶けてしまったり、バーの女性の名前が「レベッカ」と聞いて、同じ名前の日本のバンドを知ってるか?と聞いてしまったりと、ポンコツ言動が続出。そんな市川Dの一挙手一投足に興味を持っていかれそうになるが、住人たちの暮らしぶりや文化、そして巨大地底都市が形成されていった歴史的背景まできちんとレポートされているので、どうかご安心を。

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  • クーバーピディの地下空間

ロングイヤービエンにやってきた木村Dは、"天然"な一面を披露。流暢な英語で現地の人たちから次々に情報を得るが、平均気温マイナス15℃を伝えるために、水をかけたタオルを振り回して凍らせ、カチコチになったものを現地の人に「present for you」と差し出し、間髪入れず「いらねえよ!」とツッコまれる。

また、3,000頭のシロクマが生息し、街中で会う人に必ず「シロクマに注意しろ」と注意喚起されることから、暗闇で遭遇した犬でさえびっくり。家の中にシロクマの写真が掲げられているのを見ると、「シロクマさん、出会いたいようで出会いたくないです…」とつぶやき、恐怖と興味が入り混じった複雑な心境を吐露する。

そんな性格だけあって、木村Dは愛されキャラクター。現地のタクシードライバーとすぐに意気投合し、「今度お酒飲みにでも行きましょうね」と誘わると、社交辞令でなく本当に実現してしまった。一方で、犬ぞり見学で寒がっているところに、男性から「温めてやろうか? 町の人は極夜の時期に子づくり頑張るんだぜ」と話しかけられ、すかさず「このエロオヤジ」と返すなど、ガードはきっちり固めていた。

VTRを見て、どんな過酷な環境のロケも乗り越えてきた濱口は「僕は住んでみたらどこでもすぐ慣れてしまうタイプなので、世界の"極タウン"にも行ってみたいなと思いました」とコメント。あのナスDを"自らのキャラクターを生んだ博士"と尊敬する彼の目に、今回のディレクターたちの奮闘ぶりは、どう映ったのか…。そんな変化球の視点でも楽しめる番組だ。

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    ロングイヤービエン

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    (左から)立川志らく、山村紅葉、濱口優

(C)フジテレビ