JR東日本千葉支社、京成電鉄、成田国際空港、成田空港高速鉄道は16日、「魅力ある成田空港駅への変身」プロジェクトの進捗状況(中間とりまとめ)を公表した。同プロジェクトのおもな「実施すべき事項」として「空港第2ビル駅のJR二重改札の解消」「成田空港駅及び空港第2ビル駅へのホームドアの整備(検討中)」など3項目が挙げられた。

JR東日本の特急「成田エクスプレス」

京成電鉄「スカイライナー」

成田空港高速鉄道線は1991(平成3)年3月の開業以来、特急「成田エクスプレス」や「スカイライナー」をはじめJR東日本・京成電鉄の列車が多数乗り入れ、成田国際空港への鉄道アクセスとして使命を果たしてきた。2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催により、成田空港駅・空港第2ビル駅ともに大幅な利用者増加が見込まれている。

「魅力ある成田空港駅への変身」プロジェクト推進委員会は主要関係会社4社(JR東日本千葉支社、京成電鉄、成田国際空港、成田空港高速鉄道)と関係行政機関(国土交通省、千葉県、成田市)からなる。11月16日の推進委員会では、駅施設の改良・改修など「実施すべき事項」の進捗状況について中間とりまとめが行われたとのこと。

おもな項目のひとつ「空港第2ビル駅のJR二重改札の解消」については、2019年度中に供用開始予定とされている。JR線の利用者が空港第2ビル駅で降車する際、現在はJR側の改札機を通過した後、京成側の改札機も通過する必要があった。「魅力ある成田空港駅への変身」プロジェクト推進委員会と関係者間で協議・調整を行った結果、現在2カ所あるJR改札のうち降車時に通過する1カ所を閉鎖、残る1カ所を拡幅することで「JR二重改札」を解消し、JR線ホームへの動線も確保することになった。

空港第2ビル駅の京成線ホームでは、1・2番線(成田スカイアクセス線専用)側にトイレが設置されている。1992年の同駅開業時からの設備で入口に4段(約1m)の段差があり、車いす利用者らにとって使いづらい構造だったが、2020年までに誰でも利用できる多機能トイレの新設(エレベーター付近に設置)を検討するという。

成田空港駅・空港第2ビル駅ではホームドア整備も検討中。「国内外からのお客さま及びお客さまが携える大きなトランク(荷物)のホームからの転落や列車との接触を防止し、殊に、視覚障害者、車椅子利用者等移動制約者やベビーカー等のホームからの転落や列車との接触を防止し、列車の安全な運行を維持するため」と説明している。