NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは10月30日、甲南大学経済学部教授 森剛志氏と共同で実施した「コーヒーの飲用とタバコとの相関関係」に関する調査結果を発表した。調査は9月13日~20日、同社運営の「NTTコム リサーチ」の登録モニターのうち、20歳以上の男女1,145名を対象に行なわれた。

仕事の合間にホッと一息つきたい時に欲しくなる、コーヒーやタバコ。気が付くと手にしている人も多いと思うが、では、日本人はどのくらいコーヒーを飲んだり、タバコを吸ったりしているのだろうか。また、どのくらい受動喫煙の状況にさらされているのだろうか。早速、調査結果を見てみよう。

コーヒー愛飲者は、喫煙者・男性・高所得者

1日あたりに飲むコーヒーの平均値は、男性で1.9杯/日、女性で1.6杯/日と男性の方が多く、非喫煙者(1.6杯/日)よりも喫煙者(2.2杯/日)の方が多いことがわかった。また、所得別にも集計すると、年収1,000万円以上になると一日2杯以上コーヒーを飲むなど、所得が高い人の方が多くコーヒーを飲む傾向に。結果、コーヒーは喫煙者・男性・高所得者が多く飲むことが明らかとなった。

「1日あたりのコーヒーの飲用状況(年収・性別)」

さらに、コーヒー店を利用する頻度についても調べたところ、平均して10日で1回程度(0.11×10)という結果に。こちらもまた、喫煙者(0.2回/日)・男性(0.12回/日)・高所得者(年収800万円以上で0.20回/日など)がより多く利用している結果となった。

およそ3割が受動喫煙に……

次に、平均的な日本人は週にどれくらいの時間タバコの煙にさらされているのかを調査した結果、およそ7割が「ほぼない」(70.1%)と回答。次いで「1~5時間」(20.2%)、「6~20時間」(5.1%)と続き、約3割の人は、どこかでタバコの煙にさらされていることが分かった。

「タバコを吸う人の煙にさらされている時間」

また、タバコの煙にさらされている時間の平均値を、コーヒー店の利用の有無別でみると、コーヒー店を利用しない人(2.5時間/週)に比べて、利用する人(4.7時間/週)の方が約2倍長いことが明らかに。この結果について同調査では、「日本では、まだまだコーヒー店での完全禁煙化が不十分であることが影響しているのではないか」と分析している。

重要視するタバコの害は?

続いて、主な「タバコの害」について、どの項目を重要視し、また軽視するのかを分析したところ、非喫煙者が重要視している項目は、順に「肺がん」「慢性閉塞性肺疾患」「周りへの禁煙者への迷惑」という結果に。しかしながら、喫煙者の場合では「周りの禁煙者への迷惑」が5位に位置していることから、喫煙者は、非喫煙者に比べて「受動喫煙」を軽視する傾向にあることが伺えた。

「主なタバコの害に関するベスト・ワースト分析」