「マックフルーリー」の10周年を記念する日本マクドナルドと「パナップ」のコラボ相手を模索していた江崎グリコ。この両社が共同開発で作り上げたのが、本日発売となる「マックフルーリー パナップグレープ」だ。本格的な冬の到来を前に始まったアイスとアイスの“禁断のコラボ”は、マックにとってカフェタイム強化戦略の一環にもなる取り組みだ。

本日発売の「マックフルーリー パナップグレープ」

マクドナルドは10月25日から「マックフルーリー パナップグレープ」を期間限定で販売する。価格は税込み290円だ。TVコマーシャルは、江崎グリコの商品開発担当者に対して執拗にコラボ企画を持ち掛けるマクドナルドいう図式で描かれるが、実際のところは、両社ともに提携先を模索していた時期が偶然のように重なったのだという。

商品発表会では、両社の開発担当が座談会形式でコラボ商品の誕生秘話を語ったが、それによると今回のコラボ商品は、江崎グリコが持つパナップソースをマクドナルドのソフトクリームにかけて混ぜただけの商品ではないらしい。

単なるコラボではなく真剣勝負の結果

マックフルーリーとパナップは両方ともアイスクリームの1種だが、実は各商品のおいしい温度は異なる。それ故、パナップソースをそのままマックフルーリーにかけても、ソース本来の香りや甘み、酸味などは再現できなかった。そのため、マックフルーリーのおいしさが最適になるよう、江崎グリコとしてもソースの改善などに取り組まざるを得なかったという。

結果として、両社はレシピを共有することにより、この大きな課題を克服した。江崎グリコにとってみれば、会社を代表する門外不出のソースを使うコラボ商品であるゆえに、この決断には相当な勇気が必要だっただろう。