6月に阪急交通社が発表した「全国の離島ランキング」第6位にランクインした淡路島。淡路島の平成27年度の観光入込客数は1,372万人(兵庫県観光客動態調査より)となっている。遠くからわざわざ出かけるなら島の中央部、洲本温泉を有し、島内随一の宿泊客数を誇る洲本市がオススメ。今回は、知られざる穴場・洲本の魅力をたっぷり紹介しよう。
「淡路モンキーセンター」では、間近で野生のサルと触れ合える。ここのサルは他の地域に比べて身体が小さく、性格はとても温厚。生まれたばかりの子ザルは掌ほどの大きさ、体重は約500gほど、そのかわいさはキュン死級! |
洲本ってどんなところ?
淡路島は瀬戸内海で最大の島であり、関西では花や渦潮、温泉や海水浴等が人気の観光地だ。一方、関東からの観光入込客の比率はやや低く、東京ではまだまだその魅力を知らない人もいる。淡路島は淡路市、洲本市、南あわじ市の3市からなる。離島としての面積では国内第4位、琵琶湖に匹敵する大きさを誇り、地域によって個性や魅力も異なる。
島北部から中央部に位置する淡路市では、雄大な明石海峡大橋と瀬戸内海を一望できる「淡路ハイウェイオアシス」や、パワースポットの「伊弉諾(いざなぎ)神宮」がある。島南部の鳴門海峡に面す南あわじ市では、クルーズ船から間近に眺められる「渦潮観光」や、淡路産のタマネギを使った全国ご当地バーガーグランプリ受賞の「あわじ島バーガー」が人気だ。
いずれも一度ゆっくり訪れてみたいが、その中でも洲本市をオススメするのは、ここには「ミシュランガイド兵庫2016特別版」にも掲載された海辺のオーベルジュなど、魅力的な宿が集積しているのもひとつの理由。観光では、SNS映えする海や城跡等の絶景、キュートなニホンザルと間近で触れ合える「淡路島モンキーセンター」などを巡るのもいいだろう。モンキーセンターにはご当地名物グルメも待っている。
洲本には海あり・城あり・駅長ニャンコあり
淡路島へのアクセスは、高速バスを利用する場合、大阪から洲本バスセンターまで約2時間半、神戸からは約1時間30分。東京からだと、2017年7月復活した関空と洲本港を約65分で結ぶ高速船「淡路関空ライン」も便利だ。
洲本バスセンターに隣接する赤レンガの建物群に囲まれた広場にはドラゴンクエスト生誕30周年を記念したモニュメントもある。ドラゴンクエストシリーズの生みの親として知られるゲームデザイナー・堀井雄二氏は洲本市の出身だ(画像提供: 洲本市) |
洲本バスセンターや高速船の発着場は、近代化産業遺産にも認定された「洲本アルチザンスクエア」等、赤レンガの建物が集積する市中心街に隣接。国史跡「洲本城跡」へも約1.6kmで、海水浴場としても人気の大浜公園周辺には洲本温泉旅館街が広がる。
標高133mの三熊山の山頂に築かれた洲本城は、東西約800m、南北約600mに及ぶ、広大な縄張りを持ち、縄張りや石垣等は戦国時代の城郭様式を今に残す。模擬天守は日本最古で、天守台からは洲本八景のひとつ、大浜の大観や洲本市街地を一望。馬屋の月見台は紀淡海峡を臨む絶景スポットとなっている。
●information
洲本城跡
住所: 兵庫県洲本市小路谷(三熊山)
アクセス: 洲本バスセンターから車で10分
入場料: 無料
市街地には、城下町らしく風情ある古民家を生かした小さな店が並ぶ「レトロこみち」もあり、街並み散策やショッピングも楽しめる。行動の基点となる洲本バスセンターでは、野良ネコながら、タクシーの運転手さんから"駅長"と呼ばれる愛らしいニャンコに出会うこともあり、まち歩きも楽しい。
続いては、淡路島最大の温泉地を紹介しよう。