――共演の方たちも非常に個性的ですね。まずは鳥羽ライハ役・山本千尋さんのご紹介からお願いします。山本さんは坂本監督が2016年に手がけられた『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Drパックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』(2016年)でも、激しいアクションを披露してみずみずしい魅力を振りまいていましたね。

千尋ちゃんは『太秦ライムライト』(2014年)に出演していたころから注目していて、彼女が東京に出てきた際、うちのジムに来てもらっていたんです。何度か練習をしているうちに、「この子のカンフーアクションは凄いな、作品で一緒に組みたい」と思い、「仮面ライダー」の映画に悪役としてキャスティングしたんです。

これが期待以上によかったので、『ジード』でもイチオシで推薦したわけです。ライハはストイックで強くて、それでいて優しい女性という設定で、小さなころから武術をやっていてストイックな千尋ちゃんは、イメージ的にピッタリなんですよ。オーディションでも、スタッフみんながそろって「彼女はよかったね」と好印象で、僕としては「ああ~(推薦して)よかった!!」って思いましたよ(笑)。

――リクの幼なじみで秘密組織AIBのエージェントを務める愛崎モアを演じる長谷川眞優さんは、スラリとしたスタイルがとても魅力的な女優さんです。

モアは見た目が綺麗でスタイルがよく、クールな雰囲気の女性かと思ったら、意外にドジなところがあって明るい性格という設定なんですね。眞優ちゃんはドジっ子だけど頑張るモアをオーディションの時に、一番望む形で表現してくれました。「もう、そのまんまモアだね」とみんなが惚れ込んだ女優さんです。

――普段は真面目なサラリーマンですが、一体化しているウルトラマンゼロの意識が前面に出るといきなりアクティブになるという伊賀栗レイトのキャラクターも面白そうですね。演じるのが劇団EXILEの小澤雄太さんということで、優れた身体能力を活かしたアクションもあるのではと期待しています。

彼はオーディションの時、特技としてブレイクダンスを披露してくれました。レイトという男はふだん気弱で頼りないけれど、ゼロが乗り移ったときはガラリと変わって強気になります。ゼロの雰囲気を出すために、彼のように何かしら"動ける"俳優のほうが静と動のギャップをうまく表現できるかなと考えました。

――ウルトラマンゼロはどのような形でウルトラマンジードに関わっていくのですか。

いままでゼロは常に自分から率先して戦っていく立場でしたが、今回は一歩退いたポジションで、ジードの教育係というか、アドバイザー的立場になります。僕の中では、『ウルトラマンレオ』(1974年)のモロボシ・ダン隊長、つまりウルトラセブンをイメージしています。『レオ』が大好きなので、若きヒーローを鍛えるかつてのヒーローという役割を、ゼロが担ってくれたらいいなと。レオに対するセブンのように、「ジードに対するゼロ」という師弟のような信頼関係が築ければいいですね。