尿路結石と胆石は別物

尿路結石は近年増加傾向にあり、日本人が生涯のうちに尿路結石になる確率は10%程度とされている。罹患する人は30~60代の男性に多く、生涯のうちになる可能性は「男性が15%、女性が7%」とするデータや、「男性は女性の2.5倍かかりやすい」とするデータもある。

尿路結石は30~60代の男性が多く罹患するとされている

「上部尿路(腎杯・腎盂・尿管)にできるものと、下部尿路(膀胱・尿道)にできるものに分けられますが、ほとんどは上部尿路。約90%はカルシウムを含むカルシウム結石です」

代表的な結石はシュウ酸カルシウムで、リン酸カルシウム、またはその複合結石が大多数を占め、そのほかに尿酸結石、リン酸マグネシウムアンモニウム結石、シスチン結石などがある。症状がある場合の約70%は自然に排石し、30%は手術が必要になるとのこと。直径5mm以下は自然排石の可能性が高いとされている。

ちなみに同じ「石」でも、胆石は主に胆嚢(たんのう)にできるもので、尿路結石とはまったく別のもの。肝臓で作られた胆汁は胆嚢で濃縮されるが、このときに胆汁の成分のビリルビンやコレステロールが多いと結晶になって、やがて結石になるのだという。