最近の自動車には、衝突などの事故防止に役立つ安全装備や自動運転技術、駐車支援システムといった快適装備など、さまざまな先進技術が採用されている。しかし、すべての自動車が先進技術を装備しているわけではなく、特定の価格帯の車種に限られていたり、オプション装備となっていたりと、技術によって普及率もまちまちだ。

今後の普及が望まれている自動車の先進技術はどれ?(画像はイメージ)

今回はマイナビニュース会員506名に、今後普及してほしい先進技術を複数回答で選んでもらい、その理由も聞いてみた。一般ドライバーや歩行者は、どんな先進技術の普及に期待しているのだろうか。

Q. 自動車の先進技術のうち、今後普及してほしいと思うものはどれですか(複数回答可)

1位 : 歩行者の検知・保護支援システム(203人)
2位 : 誤発進防止システム(170人)
3位 : 自動運転システム(165人)
4位 : 前方障害物衝突防止支援システム(160人)
5位 : 居眠り警報システム(141人)
6位 : 後側方衝突防止支援システム(132人)
7位 : 駐車支援制御システム(105人)
8位 : 飲酒運転防止システム(104人)
9位 : 車線逸脱防止支援システム(77人)
10位 : カーブ進入危険速度防止支援システム(72人)
11位 : オートマチックハイビームシステム(60人)
11位 : 標識認識システム(60人)
13位 : アダプティブクルーズコントロール(32人)
その他(10人)

Q. その技術を選んだ理由を教えてください

調査結果は「歩行者の検知・保護支援システム」「誤発進防止システム」が「自動運転システム」を上回った

■歩行者の検知・保護支援システム
・「歩行者検知は夜間等に役立つかな。歩行者は何故か死角にばかりいるので検知能力が高いとありがたい」(43歳/愛知県/会社員・公務員・団体職員)
・「乗る側の安全だけでなく、周りの歩行者等の安全が重要なため」(40歳/鳥取県/会社員・公務員・団体職員)
・「歩行者は免許を所持していない人もいるためか、時に予期せぬ動きをする事があるため、自転車も含めて事前に検知・警告(保護)してほしいと思う」(32歳/大分県/会社員・公務員・団体職員)
・「夜間などは歩行者を目視しづらいときもあるので、万が一のときに備えてあると嬉しい」(24歳/埼玉県/フリーター)

■誤発進防止システム
・「世の中全体から見ても高齢者ドライバーが増えるなかで一刻も早く進めて欲しい」(58歳/東京都/専業主婦)
・「近年、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が増加し、それらを防止するシステムを標準装備及び現行の車にも付加出来る技術を早急に実現してほしい」(55歳/三重県/会社員・公務員・団体職員)
・「最近のお年寄りのドライバーが、やたらとお店等に突っ込んでいるから」(54歳/神奈川県/会社員・公務員・団体職員)

■安全装備全般
・「いくら自分が気をつけていても事故は起きる。安全性能はどれだけあってもいいと思います」(49歳/埼玉県/求職中・無職)
・「人間のミスを防げるなら積極的に開発を推進してほしい」(37歳/神奈川県/会社員・公務員・団体職員)
・「事故が減るようなシステムはどんどん普及していってほしいと思う。運転時の疲労も軽減されると思う」(33歳/山口県/会社員・公務員・団体職員)
・「安全システムが多いほうが複合的な効果が期待できる」(22歳/東京都/会社員・公務員・団体職員)

■自動運転システム
・「究極の自動運転が交通事故の無い車社会を実現してくれるのでは? という期待を込めて」(48歳/東京都/会社員・公務員・団体職員)
・「自動運転システムを活用して人材不足を解消できる産業がたくさんあると思うから」(52歳/岩手県/個人事業主・会社役員)
・「疲れたときや眠い時などに役に立ちそうだから」(38歳/石川県/会社員・公務員・団体職員)
・「自動運転が一般的になったら世の中が劇的に変わると思う」(39歳/埼玉県/会社員・公務員・団体職員)

■先進技術に懐疑的な意見も
・「特に自動車に余計なことをしてほしくない。今ある警告音(シートベルトの締め忘れ警告など)もいらない」(59歳/埼玉県/個人事業主・会社役員)
・「自動車は人間が運転すべきもの」(49歳/埼玉県/求職中・無職)

総評

今回のアンケートでは447名(506名中)から有効回答を得ており、1位となったのは「歩行者の検知・保護支援システム」、2位は「誤発進防止システム」だった。

「歩行者の検知・保護支援システム」では、「歩行者は何故か死角にばかりいるので検知能力が高いとありがたい」(43歳/愛知県/会社員・公務員・団体職員)といった、ドライバーからの意見が多く寄せられている。「誤発進防止システム」の場合は、高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えたことで発生した事故のニュースなどを見て必要性を感じたという意見が目立っていた。

3位の「自動運転システム」は、「楽に車の運転をしたい」「事故が減らせるから」という理由が多く、「自動運転システムを活用して人材不足を解消できる産業がたくさんあると思うから」(52歳/岩手県/個人事業主・会社役員)といった、職業ドライバー不足を補ってくれる技術として期待している人も見受けられた。

また、少数ではあるが「特に自動車に余計なことをしてほしくない」(59歳/埼玉県/個人事業主・会社役員)、「自動車は人間が運転すべきもの」(49歳/埼玉県/求職中・無職)など、先進技術に懐疑的な意見も寄せられている。たしかに先進技術で事故が減らせるならどんどん普及してほしいものだが、技術への過信が新たな事故原因となるかもしれない。すでに先進技術を搭載した自動車に乗る人も、引き続き安全運転を心がけてほしい。

調査時期 : 2017年2月24日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 506名(有効回答 : 447)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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