女優・佐々木希を射止めた渡部建、イジられ芸でブレイク中の児嶋一哉と、勢いに乗るお笑いコンビ・アンジャッシュ。彼らにとって初めて、かつ唯一の地上波冠番組が、千葉テレビ(チバテレ)で約13年にわたって続く『白黒アンジャッシュ』(毎週火曜23:00~23:30、再放送=毎週土曜24:30~25:00)だ。

超売れっ子になった今でも、13年前と変わらず千葉まで赴いて収録に臨む2人。渡部の結婚後初収録があると聞いて本人たちを訪ねると、チバテレとは、深い愛情でもドライでもない、何とも言えない"フワッ"とした関係が築かれていた――。

アンジャッシュの児嶋一哉(左)と渡部建

――『白黒アンジャッシュ』も長寿番組になりました。唯一の冠番組でもありますが、お2人にとってどんな存在ですか?

渡部:トークライブをやるコンビがいる中で、僕たちにとってはその代わりという感じですね。2人で話す機会がなかなかないので、最近は「こんな仕事したんだ」とか、本当に近況報告みたいな感じになってます。

児嶋:本当にそうで、なかなかテレビでアンジャッシュだけでたっぷり話をさせてもらえる場がないんです。楽屋で「こんなことあったよ」なんて話はしないけど、カメラがあってお客さんの前だからそういう話ができる、ちょうどいい場ですね。

――さまぁ~ずさんが、10周年を迎えた『さまぁ~ず×さまぁ~ず』(テレビ朝日系)を一生やっていきたいと言ってましたし、ダウンタウンさんも『ガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)のフリートークを復活させました。コンビにとって、舞台のフリートークは貴重な存在なんですね。

児嶋:でも、何年も前から「もう次のクールで終わります」「もうヤバいです」って言われながら、気づいたら「なんとか続きます」っていう状況が、ずっとなんです。だから、終りが来る覚悟はできてるというか、変に慣れちゃってますね(笑)。最近は、「また『ヤバいです』って言われてるけど、本当にヤバいのか?」って疑いだしたりして、ちょっとよく分かんない状況になってます。

――それでも、ここまで長く続いてきた理由を、どのように分析していますか?

渡部:このフワッとした感じだからじゃないですかね。「よし!番組をこうしよう!」とか「続けるぞ!」と思ったことが1回もないんで、それが逆にいいのかなと思います。僕らは本当に力まずにできているので、頑張りだしてカロリーが高くなってきたら、ちょっとしんどいなと思う瞬間もあると思うんですけど、それがないのがいい気がしますね。

――32年続いた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)も、タモリさんが力まずゆるくやっていたことが長寿の秘けつと言っていましたが、通じる部分がありますかね?

渡部:いやいや、タモリさんは本当に合気道で言うところの"無の境地"だと思うんですけど、僕らはただただ何も考えずにやってる感じなんで(笑)

児嶋:そうですね。あと、『白黒アンジャッシュ』にスポンサーがついていない時期に、チバテレがなんとか持ちこたえてくれたこともあって、助けられましたね。

『白黒アンジャッシュ』(毎週火曜23:00~23:30、再放送=毎週土曜24:30~25:00)
2004年10月から放送されている、アンジャッシュ初&地上波唯一の冠番組。チバテレのほか、全国9局でも放送されている。

――番組スタート時に比べて大変なご活躍で多忙になったと思うんですが、千葉での収録というのを考えると、アンジャッシュさん側から降板を申し入れるという考えはないんですか?

渡部:収録は月1回という約束なので、スケジュールの面の問題は全然大丈夫です。これが毎週とか、2週に1回来てくれってなったら、ちょっとそこはご相談ですね(笑)