山陽電気鉄道の車両3000系のうち2編成に、このほど「Last Run」ヘッドマークが掲出された。新型車両6000系の導入にともない、3000系の引退を順次進める予定で、「50年以上の長きにわたり、ご利用いただきましたお客さまのご愛顧への感謝の気持ちを表すため、運行終了予定の車両にヘッドマークを掲出します」と同社は発表している。

「Last Run」ヘッドマークを掲げ、山陽姫路行の普通として運行される3004号(姫路寄りの先頭車は3602号車)。新型車両6000系とすれ違う

現在、「Last Run」ヘッドマークが掲出されている編成は1967年製の3004号、1969年製の3200号の2編成。それぞれ先頭車に異なるデザインのヘッドマークを掲げ、「Last Run」「長い間ありがとうございました」と記した。デビューから引退までの日付も記載され、3004号のヘッドマーク(神戸寄りの3004号車、姫路寄りの3602号車に掲出)は「1967.4.7-2017.5.31」、3200号のヘッドマーク(神戸寄りの3200号車、姫路寄りの3620号車に掲出)は「1969.12.27-2017.5.31」とされている。掲出期間は5月31日まで。

「Last Run」ヘッドマークの掲出後、最初の週末となった5月20日、本線の各駅や沿線に多くの鉄道ファンらが集まった。3200号は午後の時間帯、東二見車庫に留置されていた様子。3004号は普通として本線を走行し、新型車両6000系とすれ違う場面も見られた。

「Last Run」ヘッドマークは姫路寄り・神戸寄りの先頭車でデザインが異なる

既存車両3000系の代替となる新型車両6000系は、昨年4月にデビューした3両2編成に続き、先月には追加新造された3両3編成が導入され、現在は5編成(計15両)運行されているという。これまでの山陽電車のイメージを踏襲しつつ、「環境にやさしく、安全・快適な車内空間の提供」をコンセプトに、刷新した省エネ機器やサービス設備を随所に採用している。なお、山陽電気鉄道が7月2日に会社創立110周年を迎えることを受け、5月22日から6000系2編成と5000系5編成に「創立110周年記念ヘッドマーク」が掲出される予定だ。