トヨタ自動車とスズキは6日、「社会課題の解決」「自動車社会の健全で持続的な発展」に両社で貢献していくことを念頭に、業務提携に向けた検討を開始する覚書を締結したと発表した。昨年10月の「両社の協力関係の構築に向けた検討開始」の発表以降、互いが抱える課題認識にもとづき、両社間で公正かつ自由な競争が行われることを前提として、課題の解決に向けて協業が可能な分野について協議してきたという。

トヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男氏(写真左)と、スズキ代表取締役会長の鈴木修氏(同右)

今回は「環境技術」「安全技術」「情報技術」「商品・ユニット補完」などに関して協業の実現に向け、検討に入ることを合意。早期に業務提携の具体化を図ることにも合意しており、そのために双方が直ちに推進体制を立ち上げ、今回合意した内容の具体化をめざしていくとしている。

トヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男氏は「世界中のあらゆる人が移動の楽しさを実感し、笑顔になれる『未来のモビリティー社会』の実現に向けて、協力していきたい(一部抜粋)」とコメント。スズキ代表取締役会長の鈴木修氏は「将来技術の開発に懸念を抱えるスズキから求めた提携関係について、豊田章男社長の指導の下、トヨタは熱意をもって協議に応じてくれた。心から感謝したい(一部抜粋)」と語っている。