体のさまざまなパーツに余分なお肉が付くことを懸念している人が多いようだ

体の生理学的機能などに影響を与える成分を含み、「お腹の調子を整えるのに役立つ」といった特定の保健効果が科学的に証明されている特定保健用食品(トクホ)。今日ではスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも手軽に購入でき、すっかり市民権を得た感がある。

さまざまな種類の保健効果があるトクホは、毎日の食事を通じて健康の維持・増進を図りたいと考えている人にとっては最適なアイテム。特に40代、50代といった健康が気になりだす中高年世代では、お世話になっている人が多いことが予想される。では一体、どの種類のトクホがニーズが高いのだろうか。

そこでこのほど、40代および50代のマイナビニュース会員301名を対象にトクホにまつわるアンケートを実施。何の機能性を訴求した製品が人気なのかを聞いてみたので、理由と併せて紹介する。

Q. 特定保健用食品を購入していますか、または興味がありますか?

購入している: 20.3%
購入していないが興味はある: 47.5%
興味がない: 32.2%

Q. 「購入している」もしく「興味がある」と答えた方(計204名)にお聞きします。実際に購入している、もしくは興味がある保健効果の表示内容を教えてください

1位: 体脂肪がつきにくい(60.3%)
2位: 食後の血中の中性脂肪を抑える(45.1%)
3位: コレステロールが高めの方に適する(41.2%)
4位: 食後の血糖値の上昇を緩やかにする(40.2%)
5位: お腹の調子を整える(38.2%)

■体脂肪がつきにくい
・「体形維持のために購入しています」(40歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「メタボを気にして購入している」(44歳男性/その他/その他)
・「最近ウエスト周りがきつくなってきたのでトクホに期待している」(48歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)
・「内臓脂肪を抑えるため。以前は揚げ物づくしの食生活だった」(52歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
・「肥満なので、便通改善や体脂肪を気にしています」(55歳女性/その他/その他)
・「日頃使っている油や飲み物を特定保健用食品に替えるだけで手軽に健康に近づけることができるなら、いろいろ試してみたい」(46歳女性/その他/その他)
・「年齢的に基礎代謝が落ちて体重がとても増えやすく減りにくくなったので、食事と一緒に体脂肪がつきにくくなるお茶を飲みたい」(49歳女性/教育/専門サービス関連)

■食後の血中の中性脂肪を抑える
・「健康診断でコレステロールや中性脂肪値が高めの結果が出たから」(43歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「生活習慣病予防のため」(46歳男性/その他/その他)
・「高血圧、糖尿病、高脂血症と診断されたため」(48歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「血液検査での脂肪値が悪かった。少しでも改善するように気をつけている」(54歳男性/輸送用機器/メカトロ関連技術職)
・「食生活に偏りがあり、運動不足で不摂生な生活をしているため」(46歳男性/日用品・雑貨/営業関連)

■コレステロールが高めの方に適する
・「健康診断でコレステロールの数値が高いので、『コレステロールを抑える』といった文言の商品をくまなくチェックしている」(47歳男性/その他/その他)
・「骨粗しょう症と高コレステロールと診断されているため、かなり食生活に気をつけながらトクホの商品もかなり頻繁に購入して飲んだり食べたりしているつもりです」(58歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「コレステロールは知らないうちに増加傾向にあり、いつも気にしているから」(49歳女性/医療用機器・医療関連/その他技術職)
・「高脂血症の治療中であることと、将来不足しそうな成分は補給を考えたい」(49歳男性/ガラス・化学・石油/メカトロ関連技術職)
・「LDLが180を超えてしまったため」(50歳女性/不動産/営業関連)

■食後の血糖値の上昇を緩やかにする
・「糖尿病をできるだけコントロールして糖尿病による失明や腎臓透析などのリスクを下げるため、身体全体のバランスを保つようにしている」(54歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
・「会社の健康診断でヘモグロビンA1cが高く、糖尿病と診断されて食事療法を余儀なくされ、必然的に普段の飲み物も血糖値や中性脂肪を抑制する効果がある物を必ず購入して日ごろから飲むようにしています」(49歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「血糖値が140を超えているから」(52歳男性/総合商社/営業関連)
・「糖尿病はこわいと思う」(53歳男性/家電・AV機器/メカトロ関連技術職)

■お腹の調子を整える
・「毎日のスッキリは大事」(42歳女性/半導体・電子・電気機器/事務・企画・経営関連)
・「お腹の調子は女心と秋の空よりもよく変化します」(53歳男性/建設・土木/技能工・運輸・設備関連)
・「腸内環境を整えるのが一番健康にいいと思うから」(57歳女性/教育/専門サービス関連)

■総評

結果は「体脂肪がつきにくい」が2位に約15ポイント差をつけて1位となった。年齢を重ねてくると、どうしてもおなか周りの余分なお肉が気になってくる人が多いことがうかがえ、40代に突入したら急に太りやすくなったという回答者もみられた。日々の仕事で運動をする時間をつくるのが難しく、かといって休日はやりたいことがあるとなった場合は、トクホに期待したくなってしまうのも無理はないだろう。

2位は「食後の血中の中性脂肪を抑える」がランクイン。中性脂肪値が高いと脳卒中や動脈硬化などの重大な疾病につながりやすいと考えられているが、普段の生活からはその数値を把握することは難しい。それだけに特定健診の結果を受け、この機能性を訴求しているトクホを購入しだしたという人が少なくなかった。

3位は「コレステロールが高めの方に適する」だった。コレステロールの中でも特にLDLコレステロールは「悪玉コレステロール」と呼ばれており、その数値が高いとやはり動脈硬化のリスクファクターとなりうる。「LDLが180を超えてしまったため」といった具合に、その数値の高さにショックを覚えてトクホの利用を始めるというパターンが散見された。

現在薬を服用していたり、病気で治療中だったりする人は、トクホの利用にあたり医師と相談したほうがよい。ただ、トクホは毎日の食生活に手軽に取り入れることができるうえ、さまざまな疾病の予防に寄与しているため、「未病」という観点からみても魅力的だ。毎日の食事とうまく組み合わせながら、自身の健康の維持・増進に励んでみてはいかがだろうか。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2016年12月26日~12月27日
調査対象: 40代と50代のマイナビニュース会員
調査数: 301名(男性225名 女性76名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート