年末年始を迎えるたびにこのようなトラブルに苛(さいな)まれるリスクを抱えるのは避けたいところ。そこで浜中医師から「ホルモンバランスを保つために実践したい4カ条」を挙げてもらった。
(1)食事は栄養バランスに気をつけ、極端な暴飲暴食や絶食は避ける
年末年始は何かと宴の席が設けられがちで、ついつい暴飲暴食をしてしまうかもしれない。ただ、食べすぎ・飲みすぎが体にいいわけがない。
「平日に飲み会があったとしたら、土日はお酒や脂っこい食事を避けてきちんと体をリセットさせましょう。1週間のスパンで考え、トータルでプラスマイナスゼロにできれば大丈夫です」。
その対極の「極端に食事を抜く」行為もNGだ。たんぱく質や炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルの栄養素をきちんとバランスよく食事から得られるよう心がけたい。
(2)睡眠をきちんととる
「年末年始だから」などとだらだらと夜更かしし、昼ごろまで寝るという生活は私たちの生体リズムを大きく狂わす。当然、ホルモンバランスにも影響が出てくるためにご法度。普段と変わらない睡眠サイクルを心がけよう。
(3)冷えを避ける
飲み会や年末年始のバーゲンセール、初詣と年末年始は意外と外に出る機会が多い。となれば体も冷えてしまいがちだが、女性ホルモンにとって冷えは大敵だ。外から帰ってきたら半身浴でリラックスしながら、凍えた体を芯から温めるように。
(4)適度な運動をする
実家に帰省すると黙っていてもご飯が出てくるケースがほとんどのため、特に体を動かすことなく、いわゆる「食っちゃ寝状態」に陥る可能性があるがこれもNG。普段の生活スタイルと変わらないようにするため、適度に体を動かす必要がある。
「もしも日ごろ運動不足だったら、この機会に運動をする習慣を身につけて体を動かすことの爽快さを味わってみるのもいいでしょうね」。
女性ホルモンを増やすために適度な運動は必須なので、有り余っている時間を運動に費やすといいだろう。徐々に運動の強度を上げていけばいいので、簡単なウォーキングからで大丈夫。重要なのは継続させることだ。
自分の体と向き合う時間を作る
浜中医師が推奨する4カ条は、特別難しいことではない。むしろ、日々の生活においても実践できることばかり。それでも、多忙な日々を過ごす中でついついおろそかにしてしまっている項目もあるだろう。
女性ホルモンの乱れを避けるためだけではなく、自分の体とあらためて向き合うためにも上記の4カ条を年末年始はうまく実践してほしい。
※写真と本文は関係ありません
記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)
医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。