JR西日本は21日、冬の期間(2016年12月1日から2017年2月28日まで)に運転する臨時列車の概要を発表した。在来線の観光列車のうち、「みすゞ潮彩」は新たな観光列車としてリニューアルされるため、2017年1月29日をもって運行終了となる。

「みすゞ潮彩」の最終運転日は2017年1月29日(写真はJR西日本広島支社提供)

「みすゞ潮彩」はキハ47形を改造した2両編成で、2007年7月にデビューした。現在は土曜・休日を中心に新下関~仙崎間(山陽本線・山陰本線経由。下関~仙崎間は各駅に停車)で1往復運転され、沿線のビュースポットで列車を停め、車内アナウンスによる車窓案内も行う。愛称は仙崎出身の童謡詩人、金子みすゞに由来し、大正末期をイメージしたアールデコ調のレトロな列車で、八角形や三角形のユニークな窓も特徴だった。

JR西日本は今年8月、「幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン」(2017年9~12月開催)に向けて、「みすゞ潮彩」を改造した新たな観光列車を2017年夏頃に導入すると発表。あわせて「みすゞ潮彩」の運行終了も明らかにしていた。

同列車はこの冬も土曜・休日を中心に運転され、年末年始(12月30日から1月3日まで)は毎日運転。「みすゞ潮彩1号」は新下関駅9時59分発・下関駅10時21分発・仙崎駅12時34分着、「みすゞ潮彩2号」は仙崎駅12時46分発・下関駅15時15分着・新下関駅15時28分着となる。1月29日で運行を終え、その後はリニューアルに向けた改造が行われる。新たな観光列車は山陰本線経由で山口県内の下関エリア・長門エリア・萩エリアを結ぶ予定。「運行開始時期につきましては後日お知らせいたします」(JR西日本広島支社)とのこと。

山口県内では冬の期間中、厚狭~東萩間(美祢線・山陰本線経由)で臨時快速「幕末ISHIN号」が運転されるほか、山口線新山口~津和野間に「SLクリスマス号」「SL津和野稲成号」も登場。ともに蒸気機関車C56形160号機がレトロ客車を牽引し、下りは新山口駅10時48分発・津和野駅12時58分着、上りは津和野駅15時45分発・新山口駅17時30分着。「SLクリスマス号」は12月24・25日、「SL津和野稲成号」は1月1~3日に運転される。広島県内では、この冬も呉線経由の観光列車「瀬戸内マリンビュー」が運転される。