2015年5月から期間限定で運行されてきた特別な「トワイライトエクスプレス」。3月21日の下関発大阪行(山陰コース)の列車をもってラストランを迎える。

山陽本線を走る特別な「トワイライトエクスプレス」。DD51形が重連で牽引

特別な「トワイライトエクスプレス」は、2015年3月まで大阪~札幌間で運行された寝台特急「トワイライトエクスプレス」の24系客車を組み直し、1~4号車の客室はすべて「スイート」「ロイヤル」に。5号車にサロンカー、6号車に食堂車も連結した客車8両編成(うち1両は電源車)となった。5月16日から旅行会社専用団体臨時列車として運行開始した。

5~6月は琵琶湖一周と山陽本線を組み合わせたコース(山陽コース)となり、7月から新たに山陰コースも登場。10月以降、大阪~下関間を山陽本線経由で走行する山陽コース、同区間を伯備線・山陰本線経由で走行する山陰コースの2コースで運行された。各コースともに立寄り観光地が設定されたほか、車内では瀬戸内や日本海などの沿線食材を使用した食事やドリンクが提供されたという。昨年末には、EF65形1124号機も同列車に合わせたカラーリングに変更されている。

山陽コースの運行は2月29日の下関発大阪行の列車をもって終了。山陰コースの列車はその後も運行され、岡山県内の山陽本線をDD51形(重連)の牽引で走行する場面も見られた。運行終了が近づくにつれ、沿線には多数の鉄道ファンらが集まっていた。

「トワイライトエクスプレス」カラーとなったEF65形1124号機に牽引され、淀川を渡って大阪駅へ(2016年2月撮影)

特別な「トワイライトエクスプレス」の最終列車は3月21日、下関駅を10時37分頃に発車し、山陰本線・伯備線経由で走行。終点の大阪駅には翌22日に15時49分頃に到着予定とされている。1989年に寝台特急としてデビューし、四半世紀以上にわたり24系客車で活躍してきた「トワイライトエクスプレス」の名は、2017年春に運行開始予定の新たな寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」へと引き継がれる。