マーベル・スタジオ最新作『ドクター・ストレンジ』(2017年1月27日)の世界公開を前に、本作の重要なシーンの舞台となった香港で13日、主演のベネディクト・カンバーバッチをはじめとするスタッフ・キャストによる記者会見が行われた。

左からケヴィン・ファイギ、ベネディクト・カンバーバッチ、ティルダ・スウィントン、スコット・デリクソン

本作は、傲慢な天才的な外科医でありながら、不慮の事故で両手の機能を損なわれ、全てをうしなったスティーヴン・ストレンジが、魔術の力と出会い、壮絶な修行と強大な敵との死闘を経てドクター・ストレンジへと生まれ変わる様を描いた作品。

会見には、主人公ドクター・ストレンジを演じたベネディクト・カンバーバッチに加え、ストレンジに神秘の力をみせ、最強の魔術師へと目覚めるきっかけを与えた、ストレンジの師エンシェント・ワンを演じたティルダ・スウィントン、本作のメガホンを握り、マーベル・スタジオ作品の新境地を切り開いたスコット・デリクソン監督、そしてマーベル・スタジオの最高責任者にしてマーベル・シネマティック・ユニバースの立役者、プロデューサーのケヴィン・ファイギが参加した。

主演のカンバーバッチは「傲慢で自信にあふれていた男が、事故で全てを失い、絶望のふちから徐々にスーパーヒーローへと再生してゆくという、大変難しい役だったけど、今までで一番楽しい役になりました。ぜひ、観客の皆さんにこの物語をストレンジと一緒に体験してほしいです!」とストレンジを演じたことが、自身のこれまでの役者人生の中で最高の瞬間であったことを告白した。

また、「ワイヤでつるされたり、全力で走ったりと、これだけのアクションは初めてでした。肉体的にはかなり大変でした」と、アクションシーンでかなりの部分を自ら演じたことを明かしたカンバーバッチ。よほどこのアクションが堪えたのか、記者から「もし魔術が使えたら何をしたい?」と尋ねられると、「ワイヤ無しで飛べるようになること」とドクター・ストレンジらしいユーモアで答える一面もあった。

プロデューサーのケヴィン・ファイギは『ドクター・ストレンジ』の映画化を「実は何年も前から狙っていた」と言い、この映画の重要性をアピール。さらには、ストレンジ役にはどうしてもベネディクト・カンバーバッチを迎えたかったと話し、撮影期間はおろか、作品の公開日までカンバーバッチのスケジュールに合わせたことを明かした。会見のラスト、記者から「この映画はマーベル史上最高?」と質問されると、カンバーバッチは「もちろん100%!」と笑顔で答え、大きな拍手に見送られながら会場を後にした。

会見場となったザ・リッツカールトン香港のダイヤモンド・ボール・ルームには、世界中からマスコミが集結。テレビカメラ50台、スチールカメラ30台、記者200人にも上った。

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