俳優の綾野剛

俳優の綾野剛が5日、六本木ヒルズにて行われたフルCG長編映画『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY(キングスグレイブ・ファイナルファンタジー)15』のワールドプレミアに登場した。同作で綾野は主人公・ニックス役として声優に初挑戦している。

六本木ヒルズアリーナで行われたオープニングイベント、TOHO シネマズ六本木ヒルズで行われた完成披露試写会の舞台あいさつと、ヒロイン・ルナフレーナ役の忽那汐里、同作ディレクターの野末武志氏とともに参加した綾野。「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズの大ファンであるという綾野のコメントは、作品の細部に至る詳細な記憶はもとより、綾野ならではの洞察に満ちており、制作サイドである野末氏も「僕よりも全然詳しい」と舌を巻くほど。さらに舞台あいさつでは、フォトセッション前のメイク直しの時間を返上してまで「FF」トークを繰り広げた。本稿では、その"FF愛"にあふれた発言をピックアップし、イベントの模様をお伝えする。

左から野末武志氏、綾野剛、忽那汐里

「なりたいジョブはたまねぎ剣士」

司会・荘口彰久から「FFの世界でやってみたい職業は?」と質問され、すかさず「ジョブですね」と返し、冒頭から"FFフリーク"ぶりを見せた綾野の回答。理由については「いろんな意味で素晴らしいジョブ」と説明していた。

「僕にとって、『FF』は中学・高校と血と骨を作ってくれた」

「ファンだからこそ、プロの声優さんにやってもらったほうが個人的には一番いい」とファンの心理を配慮する綾野。しかし、役者である自分たちが参加することで「過去に『FF』をやっていたけれども、最近は離れていた方に『ファイナルファンタジー、今盛り上がってるんだ』と意識してもらって、私たちを通して『FF』のファンが一人でも増えれば」と意義を語り、それが「血と骨を作ってくれた『FF』への恩返しになる」とコメントした。

「くらやみのくもが強いんですよね……」

「まだスクエアだった時代に、『聖剣伝説』や『サガ』など物語の内容がしっかりしていた作品が多い中で、『FF』もその一つだったと思うんです」と当時を振り返っていた際に思わず出てきた発言。

「ティナに恋していた」

自身の「FF」との出会いを、「『FF3』から始まりまして、『4』『5』『6』、そして『1』『2』『7』という順番でプレーしました」と振り返る綾野。印象に残ったヒロインとして『FF6』のティナを挙げ、続いてシリーズでも異色作である『FF7』について「当時『これをRPGにしていいの?』とも思いましたが、現代にも響く色褪せなさがあります」と評した。

「『FF』はまったくブレない。根本的に光と闇の対立をテーマにしている」

MCに「『FF』の魅力は?」と問われての回答。『FF7』を例に挙げ、「主人公側の正義もありますが、セフィロスにはセフィロスの正義があります。そういった対極の中で(光と闇の対立を)根本的に突き詰めている。それを現代になっても続けている点がすごい」と分析した。

「忽那さんはパロムとポロム、どっちもできる」

MCに忽那汐里にぴったりのジョブを聞かれての回答。綾野いわく、クールに見えるが実はチャーミングであるという忽那には、「ジョブではないですが……」と前置きしつつ、『FF4』に登場するかわいらしいビジュアルの双子の魔法使い・パロムとポロムを提案した。「カイナッツォ戦のあとに石像になるところまでできそう」であるという。

「ネオエクスデスとかゼロムスじゃなくてよかった」

イベントを記念して野末氏がモルボルをモチーフにしたケーキを用意。それが綾野がインタビューなどでモルボルのことを話していたことがきっかけだったことを受け、「ネオエクスデスとかゼロムスだったらもっとグロいことになっていたでしょうね」と苦笑していた。

「坂口(博信)さんに初めてお会いして、だいぶテンパりました」

オープニングイベントと舞台あいさつの間にシリーズの生みの親である坂口博信氏と対面したという綾野。「『ああ、目の前にいる……』と思って緊張しました」と興奮気味に語った。

「『FF』のテーマを生で聴けて泣きそうでした」

舞台あいさつにてオープニングイベントを振り返っての発言。オープニングイベントで綾野と忽那は、金管楽団による生演奏をバックに舞台に登場した。両イベントとも参加するファンも多かったため、綾野は「(オープニングイベントでは)なかなか時間の都合もあり、色紙などご用意していただいていたのに、対応できなくてすみませんでした」と謝罪。これについてMCから「打ち合わせの時に綾野さんから『一人ひとりに握手とかサインをしたいんですけど』と提案があったのですが、そこまでのお時間がなかったため遠慮していただいていたんです」と説明がなされた。

「今を守るために戦っているわけじゃない」

『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY15』のニックスのセリフの中で、綾野がもっとも印象に残っているというもの。常に未来に向けて戦う姿勢は、「FF」の世界観にも共通しているという。綾野の発言を受け野末氏は、「『FF』はいつも挑戦で、過去のものを飛び越えていこうというコンセプトで作っています。(綾野さんが挙げたセリフは)僕ら全体の取り組みを表現しているセリフです」と共感を示した。

「ガググゴ」

印象に残ったセリフに対する野末氏のコメントを受け、「ちょっと的外れかもしれませんが」と前置きしつつ、綾野がシリーズにおいて強く記憶に残っていると明かしたのが、『FF4』でゼムスがゼロムスに変身する時に表示されるこの「ガググゴ」。「子供ながらにずっと印象に残っているんです」と語ると、客席からも共感する拍手が起こった。

オープニングイベントは劇中のニックスの魔法をイメージしたハンドキャノンの発射で締めくくられた

「FF」シリーズの最新ナンバリングタイトル『ファイナルファンタジー15』のもう一つの物語を描く『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY(キングスグレイブ・ファイナルファンタジー)15』は、7月9日より全国ロードショー。綾野は声優としての経験不足を、戦闘シーンでは実際に体を動かしながら演じるなど、俳優ならではのアプローチで補っていったという。さらに綾野は、普段は作りこまれたセットの中で"映像の世界に入り込んで"芝居をするため、声の収録では部屋を真っ暗にして雰囲気を作ろうとしたが、暗すぎて台本が見えなくなったというエピソードも披露。なお、映画の見どころについて聞かれた綾野は、「山寺(宏一)さんが非常にかっこいいです」と回答した。