東京急行電鉄、日本信号、三菱電機、旭硝子は23日、デジタルサイネージ一体型のマルチメディアホームドアを共同で開発したと発表した。6月27日から武蔵小杉駅4番線ホームで、7月以降に溝の口駅3番線ホームで、それぞれ実証実験を開始する。

マルチメディアホームドアの設置イメージ(東急電鉄提供)

今回の実証実験では、鉄道業界において最大規模という55インチサイズのデジタルサイネージを組み込んだホームドアを設置し、屋外環境での技術的課題(耐久力など)や配信情報の訴求力について検証を行う。デジタルデバイスを組み合わせたホーム上での新たな情報発信にも積極的に取り組むとしている。

ホームドアの制作は三菱電機と日本信号。戸袋部分にAGC旭硝子が開発したガラス一体型デジタルサイネージ「infoverre(インフォベール)」を採用した。コンテンツ配信のしくみと運用モデルの構築は東急電鉄が担当。デジタルサイネージの配信コンテンツは、通常時がマナー啓発や沿線プロモーション映像、整列乗車案内をはじめとする鉄道情報、異常時が運転再開見込みなどの運行情報となる。

武蔵小杉駅では6月27日以降、東横線渋谷方面の電車が停車する4番線ホームの一部箇所にマルチメディアホームドアを設置。溝の口駅でも7月以降、大井町線大井町方面の電車が発車する3番線ホームの一部箇所に設置する。両駅ともにマルチメディアホームドアのデジタルサイネージは2面で、実証実験期間は約1年間を予定している。

東急電鉄は2020年を目標に、東横線・田園都市線・大井町線の全64駅へホームドア設置を計画している。今回の実証実験の結果を踏まえ、一部の駅でデジタルサイネージ一体型のマルチメディアホームドアの導入も検討する。