ポール・マッカートニー(C)BANG Media International

ポール・マッカートニーは、素知らぬ顔で公共の交通機関を乗りこなしているそうだ。

世界的に有名なポールだが、いまだに問題なく公共の交通機関を使えているそうで、万が一周りが自身の存在に気づきそうになった場合は、自身はポール・マッカートニーでないと言い張るのだという。

「公共の交通機関を使って移動するのが大好きなんだ。子供のころから、いつもバスに乗っては何個か先のバス停で降りて、そのあたりを見て回ってたんだ。ニューヨーク、パリ、ロンドンではときどき地下鉄にも乗るね」「地下鉄って、誰も他の人のことを見てないよね」「誰かが『ポール・マッカートニーですか?』って言ってきたら、『何冗談言ってんだよ? 彼が地下鉄に乗ってると思うかい?』って言うんだ。そしたら、彼らは『ああ、そうだね。それはそうだね』って言うのさ」

また、ポールはQ誌のインタビューの中で1995年にザ・ビートルズの真実のストーリーを伝えるドキュメンタリービデオ、アルバム、ブックを制作する「アンソロジー」プロジェクトでリンゴ・スターとジョージ・ハリスンと一緒に取り組んだときのことも振り返り、同じシチュエーションを経験したとしても3人がそれぞれ異なる記憶を持っていることを発見したと語った。

「起こったこと、そして今も起こっていることいえば、人々が僕らについて書いているってことで、しかも彼らは真実を間違って捉えているってことだよ」「だから、僕らが『バイブル』って呼ぶようなものをつくろうって決めただけなんだ。真実の公式ヒストリーさ」「でもそれは無駄なことだったんだ。なぜなら、みんな集まって、たくさんの共通な事柄を思い出すことができたけど、でも結構思い出すことがみんな違うってこともあったんだ」

さらにポールは続けた。「エルヴィス(プレスリー)に会ったときのことなんかその良い例さ。僕の頭の中にはその鮮明な絵があるんだけど、リンゴとジョージには(僕と同じ記憶は)ないみたいだな」「僕が『エルヴィスとドアのところで僕ら会ったよね』って言ったら、リンゴは『いや、ドアじゃないよ、ソファに座ってたよ』っていうんだ」「だから、わかると思うけど、本人たちでさえ真実を正すことができないんだ」「でも、僕らは最善を尽くして、全てが正確だったと思うよ。だから、よいプロジェクトだったし、実際楽しかったよ。特に、ジョン(レノン)がそこにいなかったからこそ、そのプロジェクトが彼を僕らの中に呼び戻したって感覚がしたよ」

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