湘南の海にポッカリと浮かぶ江ノ島(神奈川県藤沢市)は古くからの観光地。「日本三大弁財天」のひとつに数えられる江島(えのしま)神社の弁天様をはじめ、「シーキャンドル(展望灯台)」や岩屋洞窟など、島内には様々な観光スポットがある。そんな江ノ島観光ではずせないのが、地元で獲れる海の幸を使った江ノ島グルメだ。今回は、江ノ島の観光名所を見て歩きながら、絶品グルメも満喫する江ノ島半日散歩に出掛けてみよう。

腰越と江ノ島の間、江ノ電は路面電車区間になる

「しらす三色丼」はボリュームも魅力

江ノ島へのアクセスには、江ノ電、小田急、湘南モノレールの各線が利用できるが、今回は鎌倉駅から江ノ電で向かうことにしよう。まずは、江ノ島駅のひとつ手前の腰越駅で下車する。

江ノ電は、腰越駅と江ノ島駅の間は路面電車区間になり、商店街の通りの真ん中を走って行く。ここを車で走るのは少々怖いけれども、この風景を見るために腰越に来る観光客も多いようだ。最初に目指す店「波平」は、この通りに面した商店街にある。

波平は、鮮魚料理とおでんがウリの店で、2015年7月のオープン。横浜の中央卸売市場などで仲買人として働いていた代表の波木井(はきい)宏幸さんと、元鮨職人の板前・福田秀樹さんのコンビで切り盛りしており、新鮮な魚介類を安く食べることができる店として新聞やネットでも紹介され、少しずつ評判になってきている。

「波平」の「しらす三色丼」(税別1,500円)は見た目も美しい

同店のイチオシメニューは、「しらす三色丼」(税別1,500円)だ。生、釜揚げ、沖漬けの三色しらすがぜいたくに盛りつけられた丼は見た目のインパクトも大だが、獲れたてのしらすは、味も舌触りも抜群だ。

筆者も今まで、生と釜揚げの"しらす二色丼"はよく見てきたが、"三色丼"というのはなかなか見ることがない。波木井さんによれば、新鮮さが命のしらすにしっかりと味を染みこませるのは普通のやり方では難しく、おいしい沖漬けを造るには特別な技術が必要なのだという。

波平代表の波木井宏幸さんは横浜の中央卸売市場などで活躍していた元仲買人

その他、神奈川県産の素材にこだわったおでんも楽しみたいところだが、おでんは夜のみの提供。今回は昼に立ち寄ったが、夜、お酒を飲みながらおでんや一品料理をつまむのもオススメだ。

●infomation
波平
神奈川県鎌倉市腰越3-2-14
アクセス: 江ノ電腰越駅徒歩2分
営業時間: 昼 11:30~L.O.14:30 夜17:00~L.O.21:30(土日祝は通しで営業)
定休日: 水曜日