北海道各地から、旬の水産物と青果が集まる「札幌市中央卸売市場」。周辺には、市場に届いたばかりの新鮮な海の幸が味わえる食事処も多数ある。札幌に泊まった翌朝は、早起きして寿司や海鮮丼を食べに出掛けよう。市場はJR「桑園駅」、または地下鉄東西線「二十四軒駅」から徒歩10~15分。散歩がてら立ち寄りたい朝食スポット3件を紹介しよう。今回は、前回の「魚河岸 ひかり寿司」に続く2件目の「本格海鮮丼 丼兵衛」だ。

1品ずつ丁寧に盛り付けた「特選さっぽろ朝市丼」(1,598円)と、「カニ汁」(346円)

新鮮な魚介がぎっしり詰まった海鮮丼

札幌市中央卸売市場に隣接する「さっぽろ朝市」入り口の「丼兵衛」は、カウンター7席だけの海鮮丼専門店。ここでは、市場で仕入れたばかりの新鮮な生ネタを堪能できる。数量限定の「海鮮バラちらし」は540円で、他のメニューもほとんどが1,000~1,500円前後だ。

「うまくて安くてボリュームたっぷり」と口コミで広まり、卒業旅行などで訪れる若い客も多いとか。店長の蜂谷香仁氏いわく、「お腹いっぱい食べてほしいから、普通盛りでも量が多いですよ」とのこと。食べ盛りの世代も満足させると評判の海鮮丼、実物の盛りの良さは予想以上だった。

「お腹いっぱい食べてほしいから、普通盛りでも量が多いですよ」と店長の蜂谷香仁氏

ふっくら炊きあがった寿司飯も美味

今回注文したのは「特選さっぽろ朝市丼」。1人前の寿司桶にカニのほぐし身やホタテ、イクラ、ウニ、イカ、マグロ、ネギトロ、サーモン、玉子の9品がぎっしり詰まって1,598円だ。どのネタも新鮮で、うま味が口の中にじんわりと広がっていく感覚は、まさに至福。風味豊かでまろやかな醤油と、ふっくらと炊きあがった寿司飯が、魚介の持ち味を引き立てている。

寿司飯には、北海道北部の北竜町で採れた農薬節減米「ひまわりライス」を使い、日によって6升か7升以上炊いているそうだ。それでも寿司飯が足りなくなり、お客さんに待ってもらって追加分を炊くこともあるという。さらに、ご飯大盛り(+108円)をはじめ、特大ボタンエビ、天然本マグロ、本ズワイガニ、いくら醤油漬けなどトッピングの追加(各194~529円)もできるので、懐と相談しながら注文しよう。

営業は13時まで。クローズ寸前の来店になりそうな時は、電話で問い合わせを

最後に、店の人気ベスト3メニューを紹介しよう。まずは、今回筆者がオーダーした「特選さっぽろ朝市丼」。次に、丼からはみ出るほど大きなボタンエビやカニ、ホッキ貝などがてんこ盛りの「満足丼」(2,678円)。そして、こだわりのマグロとサーモンの二色丼「本まぐろ サーモン丼」(1,490円)だ。そのほかにも、「うに丼」や「いくら丼」、「かに丼」など北海道で人気の丼メニューがそろっている。

また、磯の香りとカニのうま味がギュッと詰まったすまし汁仕立ての「カニ汁」(346円)も絶品だ。「特選さっぽろ朝市丼」「満足丼」とセットで頼むと100円引きになるので、ぜひお試しを。朝食でも早めの昼食でも、おなかいっぱい新鮮な魚介を楽しみたいなら「丼兵衛」に行ってみよう。

●information
本格海鮮丼 丼兵衛
住所: 北海道札幌市中央区北十二条西20丁目1-20 丸果ビル1F さっぽろ朝市内
営業時間: 7:00~13:00(酢飯やネタがなくなり次第終了)
定休日: 日曜・祝日・市場の休業日

※記事中の情報・価格は2016年4月取材時のもの。価格は税込。食材の内容や産地は、季節や天候により変更の場合あり