ジェイティービー(以下、JTB)はこのほど、年末年始(2015年12月23日~2016年1月3日)の旅行動向を発表した。それによると、国内外を合わせた総旅行者数(1泊以上)は前年比0.2%増の3,058万8,000人となり、比較可能な1996年以降で最高となると見込んでいる。

北陸や近畿、北海道が人気

国内旅行人数は同0.3%増の2,996万人と過去最高となる見通し。北陸や近畿が人気を集めているほか、北海道の魅力も再認識されているという。一方、海外旅行人数は同4.3%減の62万8,000人と予想している。

総旅行所費額は同5.4%増の1兆1,608億円。このうち国内旅行の消費額は同7.2%増の1兆246億円、平均費用も同7.0%増の3万4,200円とともにプラスを見込んでいる。他方、海外旅行の消費額は同6.5%減の1,362億円、平均費用も同2.3%減の21万7,000円とともにマイナスを予想している。

また、JTB総合研究所が2015年3月に実施した調査で、国内旅行についての考え方の変化を尋ねたところ、「泊まってみたいと思える宿泊施設が増えた」が39.6%で最多、次いで「乗ってみたいと思える観光列車や新幹線などが増えた」が25.6%と続いた。

同社は、円安など海外旅行における阻害要因が国内旅行へのシフトを引き起こしているだけではなく、「国内の地域、宿泊、交通手段の魅力が増したことが日本人の国内旅行を後押ししている」と分析している。

国内旅行についての考え方の変化(年代別)(出典:JTB Webサイト)