シャンプーは毎日していますか?

最近、巷でうわさされている「シャンプーは毎日しなくてもよい」という説。果たして本当に毎日シャンプーをしなくても頭皮は清潔に保(たも)てるのだろうか。ライオンのヘルスケアマイスター・山岸理恵子さんに答えてもらった。

シャンプーは毎日必要なのか

シャンプーといえば、毎日のバスタイムで必ずするもので、中には"朝シャン"とあわせて1日2回という人もいるのではないだろうか。だが最近は、芸能人や美容に詳しい人の間で「シャンプーは毎日しなくてもよい」という声が広まっている。実際のところはどうなのだろうか。

「シャンプーは基本的には1日1回をお勧めしていますが、自分の頭皮の状態に合わせて調整するのは問題ありません。頭皮がベタつきやすい脂性の方は毎日シャンプーしたほうがよいですし、乾燥しやすい方はシャンプーで必要な油分を落としてしまうので毎日はしないほうがよいでしょう。洗いすぎも洗わなさすぎもNGです」。

人によっては必ずしも毎日シャンプーをしなくてもよいようだが、自分があてはまるかどうかは「フケ」の状態をみるのがよいという。「しっとりとした大きなフケ」が出る人は、皮脂の分泌量が多いので毎日しっかりとシャンプーをしたほうがよい。そのようなフケは脂漏性(しろうせい)皮膚炎の先行型ともいわれているので、あまりに量が多い場合は医師に相談することをお勧めする。

一方、「サラサラとした細かいフケ」が出る人は頭皮が乾燥しているサインに。その場合は洗髪のしすぎの可能性があるので、シャンプーの間隔をあけてもよいだろう。

お湯だけでどれくらい頭の汚れは落ちる?

「シャンプーは毎日しなくてもよい」説とともに"湯シャン"も話題となっている。湯シャンとは、シャンプー液を使わずに湯だけで洗髪する方法だが、これで汚れは落とせるのだろうか。

「お湯だけでも水溶性の汚れは落とせます。脂分も多少は落とすことができるので、頭皮が乾燥している場合は有効でしょう。ただし、脂性の方はお湯だけでは過剰な脂分を落としきることは難しいので、ベタつきやフケ、臭いの原因になるかもしれません」。

正しいシャンプーの方法

正しいシャンプー法をしないと頭皮を傷つけることも

やはり、適切な頻度でシャンプー液を使用して洗髪をしたほうがベターのようだ。しかし、正しくシャンプーをしないと頭皮を傷つけてしまうこともあるので注意したい。

シャンプーをする際は、たっぷりと泡を立てて、ツメを立てずに指の腹で頭皮をマッサージするように洗うとよい。しっかりとすすぎも行い、頭皮にシャンプー液が残らないように気をつけよう。頭皮を洗うバスグッズなども上手に活用したい。

「フケやかゆみがある場合は、薬用のシャンプーやコンディショナーなど頭皮に合ったものを使うとよいでしょう。エアコンや紫外線など、現代は頭皮に悪影響のある環境が多くあるので、正しくケアすることが大切です」。

頭皮が乾燥してしまうと、バリア機能が弱くなって細菌や刺激物が入り込み、フケやかゆみがひどくなってしまうこともある。一方、紫外線対策は夏だけのものと思いがちだが、ウィンタースポーツを楽しむ人は、冬の紫外線も髪にダメージを与えるので気をつけよう。

保湿や紫外線防止効果のあるヘアケア用品なども活用しながら、自分に合ったシャンプーをして、頭皮を健康な状態に保ってみてはいかがだろうか。

※画像と本文は関係ありません

取材協力: ライオン ヘルスケアマイスター・山岸理恵子さん

ボディーソープほか、スキンケア商品の開発に長年携わった後、現在のヘルスケアマイスターとなる。商品開発の経験を生かし、主にライオン快適生活研究所にて健康で快適な暮らしのための情報発信に尽力している。