家計経済研究所は19日、第22回「消費生活に関するパネル調査」の結果を発表した。それによると、20年前と比べて、自分の生活程度が世間一般からみて「中の下」と感じる人が増えていることがわかった。

「中の中」の3割が20年後は「中の下」へ

45~55歳の女性696人を対象に、20年前(1994年)と現在(2014年)の2時点から生活程度の意識を比較したところ、最も多かったのは「中の中」だが、1994年は62.5%を占めていたものの、2014年は48.6%に減少した。一方、「中の下」と答えた割合は、1994年の21.1%に対し、2014年は31.3%と10ポイント以上増加した。

1994年と2014年の生活程度の意識(出典:家計経済研究所Webサイト)

1994年に「中の中」と回答した435人(全体の62.5%)のうち、2014年にも変わらず「中の中」と答えたのは20年前の57.5%(250人)。他方、1994年に「中の中」と回答したが、2014年に「中の上」や「上」と答えたのは12.0%(52人)、「中の下」や「下」は30.6%(133人)と、3割がより下の方に感じていた。

「中の中」からの生活程度の意識の推移(出典:家計経済研究所Webサイト)

同研究所は「実際のところ生活程度が落ちた人は多くはない。ただ周囲と比べた場合、収入が伸びないなどの理由から実感として下の方に感じる人が増えているのではないか」と分析している。

調査時期は2014年10月、有効回答は25~55歳の女性2,370人。