海と山に囲まれ、観光客も多く訪れる兵庫・神戸。その中でも、日本三大中華街のひとつといわれている南京町は人気のスポットだ。中国料理店や土産物店など約100店舗が連なり、いつ訪れてもにぎやかである。

JR/阪神電鉄「元町駅」から南へ徒歩5分先に広がる南京町は異国感たっぷりのおいしい町!(写真は南京町広場)

そんな南京町を訪れるのは観光客ばかりではない。地元の神戸っ子もおいしい中国料理を求めて足しげく通っている。もちろん、テイクアウトグルメも充実のラインアップだ。さて、活気あふれるこの町を食べ歩いてみよう!

お金の神様にもご挨拶

JR・阪神電鉄「元町駅」から南へ徒歩5分。東側にある長安門をくぐると、そこは東西270m・南北110mからなる南京町だ。ちなみに、楼門は3カ所、西側には西安門、南には海栄門がある。

町の中央に位置しているのが南京町広場。中華風の東屋(あずまや)が目印で、屋台で買ったものをここで食べる人も多い。南京町広場にはお金の神様である「小財神」も。2人に触れると幸せになれると言われているので、ぜひご利益をいただこう。

お金の神様「小財神」に触れると幸せになれるとか

神戸には"肉まん"がない!?

屋台ゾーンを歩くと、売り子たちの威勢のいいかけ声にワクワク! テンションと食欲が高まる。

いろんなグルメが所狭しと並ぶ。売り子さんのかけ声に一層、食欲もわいてくる

目につくのはやはり豚まん。なお、関東では「肉まん」が一般的だが、大阪をはじめ神戸でもあくまで「豚まん」なのだ。ほかほかの蒸したてを食べられるのがうれしい。1個150円。

神戸っ子は「肉まん」ではなく「豚まん」と呼ぶ。1個150円

変わり豚まんはなんといってもこれ。「大同門」の「元祖ブラック豚まん」(200円)だ。インパクトのある黒い皮はイカ墨仕立て。中の具は豚の旨みが感じられてとてもジューシーである。

本当に真っ黒な「元祖ブラック豚まん」(200円)

あの高級料理もワンコイン

あちこちの店で見かける「ごま団子」(1個100円)は、カリッと揚げたごまが香ばしい。大きめなので大満足!

気軽に食べられるだけに食べ過ぎ注意な「ごま団子」(1個100円)

高級料理の「北京ダック」(1個500円)も屋台で食べられる。店によって具材は少しずつ違うものの、パリッとした皮とテンメンジャンの濃厚で甘みある味噌がよく合う。ワンコインで食べられるとは幸せな限り!

高級料理の「北京ダック」も1個500円という手軽さだ

忘れてはならないのはチャイニーズバーガー。「トンポーローバーガー」(1個350円)はやわらかくとろける豚の角煮と、ふわっふわの皮が絶妙である。

豚の角煮を挟んだ「トンポーローバーガー」(1個350円、写真左端)

かわいいスイーツもかわいい値段で

このあたりで、スイーツ系のグルメにも目を向けよう。キュートな「桃まんじゅう」(150円)や「タピオカ入りミルクティー」(350円)などは、食べ歩きに欠かせないスイーツだ。

葉もデザインされた「桃まんじゅう」(150円)

タピオカがゴロゴロ入った「タピオカ入りミルクティー」(350円)

かわいらしさでイチオシなのは、「広東海鮮酒家 鹿鳴荘」の「ブタちゃんまん」「パンダまん」(各180円)。ブタちゃんまんはの中身は豚肉の具、パンダまんはあんが入っている。セットが食べるのがオススメで、お土産にもぴったりだ。

「ブタちゃんまん」「パンダまん」(各180円)はセットで食べたいところ

ほかにも、「小龍包」(1パック300円前後)や麺類など本格的な味わいの中国料理が充実しており、いろいろと目移りしてしまうこと必至。何度でも訪れたくなるのが南京町の魅力である。神戸に来た時にはぜひ立ち寄ってみよう。気取らない、親しみやすい神戸にきっと出会えるはず!

大人気「老祥記」の豚饅頭(1個90円、購入は3個から)も外さないおいしさ

※記事中の情報は2015年8月取材のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 藤岡智子(ふじおか ともこ)

神戸市出身。フットワークの軽さを生かし、旬の情報を収集するとともに、関西を中心に取材・執筆活動を行っている。栄養士の資格を生かしたグルメ取材も多数。趣味は野球観戦。