西日本電信電話(以下NTT西日本)はこのたび、2014年1月10日より提供中のフレッツ光など利用の店舗向け決済サービス「フレッツ・スマートペイ(スマートフォンタイプ)」(※1)において、10月1日より、スマートフォン決済のセキュリティを向上し、より安心・安全なカード決済の普及をめざすため、新たに「フレッツ・スマートペイIC・磁気対応カードリーダー」の取扱いを開始すると発表した。

(※1)「フレッツ・スマートペイ(スマートフォンタイプ)」とは、店舗が利用するフレッツ光と、カードリーダー端末を接続したスマートフォン、タブレット端末との間でWi-Fi通信することで、店舗を利用する顧客のクレジットカードでの支払いが受付可能となるサービス。

偽造詐欺などによるカード不正利用の削減をめざす

クレジットカード決済は、キャッシュレス化の進行や訪日外国人の急増による利用機会拡大により、その重要性は増しているが、一方で、利用拡大に伴い、なりすましやクレジットカードの偽造などによる不正使用が広がることも懸念されている。

クレジットカードの不正利用防止のため、従来の磁気カードとサインによる決済方法から、偽造が難しいICカードとサイン、またはPINコードの入力による決済方法への対応(EMV化(※2))が、全世界で進んでいるという。これまで普及が遅れていた日本でも、2014年7月に経済産業省が「クレジットカード決済の健全な発展に向けた研究会の中間報告書」を発表し、同報告書において、キャッシュレス化を推進する社会インフラとして、2020年までにクレジットカードの100%EMV化推進が掲げられており、EMVに対応したICチップ搭載クレジットカード保有者の数は今後急増することが見込まれているという。

「フレッツ・スマートペイ(スマートフォンタイプ)」においても、IC・磁気対応カードリーダーの取扱い開始により、偽造詐欺などによるカード不正利用の削減をめざし、クレジットカード取引のEMV化の日本市場での展開を推進するとともに、偽造カードによる不正利用があった際のルール変更(Visaは10月から不正被害があった場合の損失における責任をイシュア(カード発行会社)からアクワイアラ(加盟契約会社)の責任とする仕組みを導入。)に対応するとしている。

(※2)EMVとは、ICカードを用いたカード取引のための「ICカードと端末に関する仕様」を定めた国際標準規格。Europay(ユーロペイ)、MasterCard(マスターカード)、Visa(ビザ)の間で合意したICカードの統一規格で、三社の頭文字を取って名付けられた。EMV化とは、クレジットカードなどの決済カードを、従来の磁気ストライプベースのカードから接触型のICカードに差し替えるとともに、店舗にある決済端末がそれらに対応することを意味する。

IC・磁気対応カードリーダーの内容

「フレッツ・スマートペイ(スマートフォンタイプ)」では、従来より磁気対応カードリーダーを提供してきたが、EMV化に対応すべく、新たにIC・磁気対応カードリーダーとして下記の端末を追加する。IC・磁気対応カードリーダーの価格は5,000円(税抜)。

IC・磁気対応カードリーダー