日本銀行は17日、2015年4~6月期の資金循環統計(速報)を発表した。それによると、2015年6月末時点の家計が保有する金融資産の残高は前年同月末比4.4%増の1,717兆円となり、4期連続で過去最高を更新した。

「現金・預金」は過去最高の893兆円

家計の金融資産残高の内訳をみると、「現金・預金」が同2.2%増の893兆円と過去最高を記録。「投資信託」も同19.5%増の98兆円と過去最高を更新した。このほか、「保険・年金準備金」が同1.7%増の444兆円、「株式・出資金」が同16.1%増の182兆円、「債券」が同10.4%減の26兆円などとなった。

部門別の金融資産・負債残高(2015年6月末、兆円)(出典:日本銀行Webサイト)

企業の金融資産残高も同14.9%増の1,124兆円と過去最高を更新。内訳は、「現金・預金」が同6.6%増の243兆円で過去最高、「株式・出資金」が同29.7%増の359兆円、「企業間・貿易信用」が同4.6%増の211兆円などとなった。

日本国債(「国庫短期証券」と「国債・財融債」の合計)の発行残高は同2.6%増の1,037兆円。保有者の内訳は、日本銀行が同37.3%増の295兆円で、全体の28.5%を占めて最大の保有者となった。海外投資家は同13.7%増の95兆円で構成比は9.2%。一方、中小企業金融機関等は同14.2%減の131兆円で構成比は12.7%、国内銀行は同15.0%減の110兆円で構成比は10.6%となった。