梅小路蒸気機関車館が30日の営業をもって43年の歴史に幕を下ろし、閉館した。JR西日本は同日の来館者数をはじめ、閉館に関する情報を公開し、「長い間、ご愛顧いただきましてありがとうございました」と発表している。

梅小路蒸気機関車館が8月30日をもって閉館(写真はすべて2015年4月撮影)

JR西日本の発表によれば、1972年10月に開館した梅小路蒸気機関車館の開館日数は42年10カ月3週間、のべ1万5,662日(営業日数考慮せず)に及んだという。同館は京都鉄道博物館への開設準備のため、8月30日でいったん閉館することに。営業最終日は閉館セレモニーをはじめ、蒸気機関車の頭出し展示、「SLスチーム号」の運転、地元小学生による演奏会や同館へのメッセージ掲出などのイベントが行われた。

この日は開館前の早朝5時頃からエントランス付近で並ぶ人が見られ、開館時には約1,000人が並んでいたという。通常の開館時間は10時だが、この日は9時50分に開館。閉館時間は18時10分(通常閉館時間は17時30分)だった。営業最終日の来館者数は1万1,206人となり、JR発足以降、過去最多に。「SLスチーム号」の利用者数は1,315人だった。開館から42年10カ月3週間の累計来館者数は848万8,350人となった。

梅小路蒸気機関車館の転車台と扇形車庫

旧二条駅舎を移設したエントランス・展示資料館

梅小路蒸気機関車館と一体化した施設となる京都鉄道博物館は2016年春に開業予定。蒸気機関車20両(うち8両は動態保存車両)を含む計53両を収蔵・展示し、鉄道の歴史や近代化の歩みを体感できる施設として、「『見る、触る、体験する』ことが可能な、誰もが楽しく学べる博物館」をめざすとのことだ。