芥川賞を受賞した、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』(文藝春秋)が、オリコン調べで実売100万部を突破したことが6日、明らかになった。

芥川賞受賞会見でのピース・又吉直樹(7月16日=東京・帝国ホテル)

8月10日付の週間"本"ランキング(集計期間:7月27日~8月2日)で、週間売り上げ24.2万部を記録し、これまでの最高だった前週の18.3万部を大きく上回った。

これにより、累計の売り上げは106.3万部となり、100万部の大台を突破。過去の文芸・小説作品(単行本)の100万部突破は、190.7万部を売り上げた『謎解きはディナーのあとで』(東川篤哉/小学館/2010年9月発売)を筆頭に、『ハリー・ポッターと死の秘宝』(著:J.K.ローリング、訳:松岡佑子/静山社/2008年7月発売)、『1Q84 BOOK1』『1Q84 BOOK2』(村上春樹/新潮社/2009年5月発売)、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹/文藝春秋/2013年4月発売)に続く快挙となる。

『火花』は、既に『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の100.2万部を上回っており、2008年4月に集計を開始した文芸・小説作品(単行本)ジャンルで、現時点で歴代5位に。文藝春秋は、累計発行部数を209万部まで増刷することを発表しており、さらなる売り上げ部数の伸びが期待される。