東京都でも有数の賑(にぎ)わいを誇る商店街・アメヤ横丁(東京都台東区)。魚介類の"たたき売り"のイメージが強い人も少なくないだろう。しかし"アメ横"の魅力はそれだけではない。その楽しみ方を紹介したい。

アメヤ横丁、通称"アメ横"を楽しみつくそう!

多彩な食べ歩きグルメに目移り

"アメ横"は、JR「上野」駅の中央改札出口から歩いてすぐ、東京メトロ「上野」駅の5B出入り口からも歩いてすぐの場所にある。300軒以上の商店がひしめく、活気に満ちた商店街だ。

まず注目したいのが、手軽に食べ歩けるグルメの豊富さだ。ソース味のタレにマヨネーズ、青のりとかつおぶしのトッピングが一風変わった「お好み焼き風団子」(150円)や、ソース・マヨネーズ・青のり・かつおぶしをセルフサービスで好きなだけかけられる「たこ焼き」(6個280円)など、定番ながらちょっとした工夫のきいたメニューが多く見られた。

ちょっと変わった「お好み焼き風団子」(150円)

ソースやマヨネーズなどがかけ放題の「たこ焼き」(6個280円)

ほかにも、ちょこんとのったイチゴがかわいらしい「イチゴ大福」(280円)や、ケバブ店の「のび~るアイス」(300円)などデザートやスイーツも豊富。青果店では4粒のイチゴを串に刺したデザート(200円)やチョコバナナなども販売されていた。

「イチゴ大福」(280円)

青果店ではフルーツの串刺しも

絶品海鮮丼も!

もちろん、魚介類も数多く取りそろえられている。「焼きホタテ貝」や「海老焼き」(共に350円)などの屋台グルメのほか、販売店の店先にもマグロやカニ、辛子明太子など豊富な品ぞろえの海鮮物が並んでいた。

なんといっても驚くのはその安さ! 商品を眺めていると、店主や従業員が「このイクラ、700円でいいよ」などとフランクに値引きをしてくれる。ちなみに、そのイクラの表示価格は800円だった。とある店の前を通りかかったときなど、500gの辛子明太子(800円)をちらっと見ただけで店主から「これ500円でいいよ! 」の声が。買う予定のないものでも、思わず手が伸びてしまいそうだ。

良い匂いを漂わせる屋台グルメ

たっぷりの辛子明太子(800円)も500円に!

おなかがすいたら、「みなとや」の種類豊富な海鮮丼がおすすめ。半露天で屋台風の店内は、平日の昼間でも大賑わい。20種類を軽く超えるメニューは、「中トロ丼」(800円)や「イクラ・マグロ丼」(800円)、「いくら・焼ハラス丼」(700円)などどれもリーズナブル。ボリュームも申し分なく、ライスの大盛り(プラス100円)にも対応している。

多くの人で賑わう「みなとや」

「みなとや」の「いくら・焼ハラス丼」(700円)

その魅力はグルメのみならず

放出品の中にはファン垂涎のレア物も!?

もちろん、"アメ横"はただ歩くだけでも十分楽しめる。衣類や雑貨、アクセサリーなどの販売店が軒を連ね、中には"アメ横"の名前の由来のひとつとも言われる、アメリカ軍の放出物資などを取り扱う店も。好きな人にとってはたまらない掘り出し物も見つかるかもしれない。

また、商店街の中には仏教の守護神「摩利支天」をまつる「徳大寺」が。"アメ横"散策の途中に立ち寄り、寺院に流れるゆっくりとした時間を味わうのも良いだろう。

メインストリート"アメ横通り"の脇に建つ「徳大寺」

ほかにも、商店街のメインとなる"アメ横通り"の脇道には、プラモデル店や古着店などが立ち並ぶディープな空間も。ここにも、思わぬレア物が眠っているかも!?

プラモデル店などが立ち並ぶ

上野の象徴・パンダもお出迎え

歩けば歩くほど奥深い魅力に夢中になってしまいそうな"アメ横"。上野恩賜公園内の動物園や博物館を訪れる前後に立ち寄ってみても、どっぷりその雰囲気に浸っても楽しめる空間だ。

※価格は全て税込。記事中の情報・価格は2015年5月取材時のもの