生乳生産者などで構成するJミルクは25日、2015年度の生乳および牛乳乳製品の需給見通しを発表した。それによると、国産バターの生産量は輸入分2,800トンを加えても国内の需要量に対して7,100トン不足すると見込んでいる。

2015年度の国産バターの生産量は前年比5.2%増の6万4,800トンと予測。一方、国内の需要量は同0.9%増の7万4,700トンに上る見通しで、輸入分2,800トンを加えても、需要量が生産量を7,100トン上回ると試算している。

2015年度のバターの需給(見通し)(出典:JミルクWebサイト)

2015年度の生乳供給量は前年並みの733万1,000トンとなる見込み。他方、バターや脱脂粉乳などの特定乳製品の生産量は前年を上回る見通しであるが、需要量に対して国内生産量が不足する構造的問題は依然として変わらない。

Jミルクによると、特定乳製品は、生乳供給量や牛乳などの需要により生産量が左右され、需要量も海外市場や国内外の景気動向などに影響を受けるため、今後もその動向を注視するとともに、「適切な乳製品輸入などの措置による安定供給」に努めることが必要だとしている。