農林水産省はこのほど、生乳の生産量が減少していることを踏まえ、業務用のバター3,000トン(生乳換算3.7万トン)、脱脂粉乳1万トン(生乳換算6.5万トン)を緊急輸入すると発表した。

同省によると、2013年夏以降、生乳生産量が前年を下回って推移しており、乳製品向けの生乳量も減少していることから、バターや脱脂粉乳の生産量も減少しているという。このため、2014年度は農畜産業振興機構がバターや脱脂粉乳について、国際約束に基づく輸入(カレントアクセス輸入 毎年度生乳換算13.7万トン)を実施するとともに、年末に需要期を迎えるバター7,000トン(生乳換算8.6万トン)の追加輸入を実施していた。

現在、関係者は生乳の増産に向けて取り組んでいるが、今回、バター・脱脂粉乳の安定的な供給を確保するため、バター3,000トン、脱脂粉乳1万トンの追加輸入を実施することを決定。農畜産業振興機構が10月に入札を行い、2015年3月末までに順次輸入して国内需要者へ供給する。

同省は、今後も乳製品の需給や価格の動向等を注視し、乳製品の安定供給に努めていくとしている。