ANAグループは4月1日、ANA羽田空港 機体メンテナンスセンター格納庫にて2015年新入社員のグループ合同入社式を実施した。今年はグループ32社1,189人(男性326人、女性863人)が入社し、同社の合同入社式としては最大規模となった。

新入社員1,189人がANAの新しい顔に

ボーイング777-200も歓迎

式はボーイング777-200が駐機された格納庫で実施。同日付でANAホールディングス代表取締役社長に就任した片野坂真哉氏が、「安全こそが全て」という言葉から代表講話を行った。

「今年度は、過去に全日空が起こした雫石事故から44年目、松山沖事故から49年目、羽田沖墜落事故から50年目になります。『二度と悲惨な事故を起こしてはならない』という固い決意の下、航空事情に携わる全ての関係者が航空機の安全運航のために弛(たる)まぬ努力を続けることは、お客様に安心してご搭乗いただくための、根元となる私たちの責務なのです。

そして安全は決して、航空事業に携わる社員だけのテーマではありません。ANAグループ各社がそれぞれにお客様に対して、安全、安心を守る必要があります。世の中では、小さなミスや不注意が企業イメージに大きな打撃を与え、会社の命運を左右する事件もあります。皆さんには、安全を守る、お客様に安心してANAグループを選んでいただくことの大切さをしっかりと胸に刻んでいただきたいと思います。繰り返しますが、『安全こそが全て』なのです」。

代表取締役社長の片野坂真哉氏は重ねて「安全こそが全て」と語る

「自分でグローバル化革命を起こす」

また、式の中ではANAグループのスタッフたちによるオーケストラ「ANA Music Service」が演奏し、音楽で新入社員を歓迎。この「ANA Music Service」はグループ内の会社や職掌の枠を超えて結成されたオーケストラで、現在は43人のメンバーが所属している。空の日やクリスマスなどのイベントで一般にも披露しており、今回の入社式では17人が演奏を行った。

「ANA Music Service」も新入社員を歓迎

新入社員1,189人を代表し、ヌーリ マルワンさん(ANA 総合職事務職)が英語と日本語で決意表明を行った。マルワンさんはANAグループのフランス・パリ支店でマーケティングを担当していたが、本社でもっと高いレベルの仕事に携わりたいと希望し入社を決めたという。「ANAとしてはグローバル化を掲げていますが、まだまだだなぁと個人的に思うことがあります。自分でグローバル化革命を起こすような勢いで頑張りたいと思っています」と語った。

ヌーリ マルワンさんが新入社員1,189人を代表して決意表明

式の最後には、「Making it happen together!! 」と書かれたボードに新入社員がそれぞれの想いを記した。その中には、「北の大地からフレッシュさと笑顔ですべての人にあたたかさを届けます!! 」「ITでANAの翼と安全を支える!! 」「ANAグループを支える土台になる!」「日本を越え、世界の皆様から愛されるように頑張ります」などが記されていた。また、新入社員とともに、片野坂社長とANA代表取締役社長の篠辺修氏も、「次は宇宙へ」(片野坂社長)、「より高く、より強く、より楽しく! 」(篠辺社長)という想いを寄せた。

新入社員とともに片野坂社長とANA代表取締役社長の篠辺修氏も想いを記す

「私が入社した時の社内報の中にも、『将来のANAは宇宙を飛んでいたい』と書かれていました。それはこの10年間では無理かもしれませんが、次のフロンティアに若い人たちが進んで行ってほしいと思っています。実はこの宇宙というのは空の宇宙だけではなく、それぞれ社員が、自分が着手していないチャレンジしていない分野を指してもいるんです」(片野坂社長)。

片野坂社長、篠辺社長とともに「Making it happen together!! 」

片野坂社長は代表講話の最後にも、ひと際大きな声で「頼みますよ」とコメント。グループ32社1,189人がそれぞれの地でANAグループの新しい力となる。