北陸新幹線長野~金沢間開業で、旧北陸本線金沢~直江津間・旧信越本線長野~直江津間は第3セクター鉄道4社に分割され、14日に開業した。新潟県内の区間を引き継ぎ開業したえちごトキめき鉄道は、日本海ひすいライン・妙高はねうまラインの2路線を運営する。

えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの新造ディーゼル車ET122形。1~2両編成で運行

日本海ひすいライン(旧北陸本線市振~直江津間)では新造ディーゼル車ET122形もデビューした。JR西日本のキハ122形をベースに、一般車両6両・イベント兼用車両2両の計8両を製造。一般車両の外観はブルーのラインで日本海の波を表現し、車内は2列+1列シートの配置で車内空間を広く取った。イベント兼用車両の車内は対面式ボックスシートで、外観デザインは車両ごとに異なり、長岡造形大学との産学連携プロジェクトで制作されたという。

日本海ひすいラインの列車は1両または2両編成で運転され、あいの風とやま鉄道の泊駅まで直通する。その他、富山方面から糸魚川駅へ2往復乗り入れ、新潟方面からも糸魚川駅発着の快速列車が1往復設定された。泊~直江津間の快速列車も1往復あり、直江津駅で新潟方面からの特急「しらゆき」と接続を図る。

妙高はねうまライン(旧信越本線妙高高原~直江津間)ではJR東日本からE127系が譲渡され、普通列車の主力車両として活躍。開業時点ではほとんどの車両が従来のデザインで運行されたが、妙高山をイメージしたという新デザインを施した車両もあった。普通列車のほか、新潟方面から特急「しらゆき」や快速列車も上越妙高駅・新井駅まで直通運転。北越急行の列車も1往復乗り入れ、新井駅まで運転される。

妙高はねうまラインではJR東日本から譲渡された車両が活躍。開業後2日間は4~6両編成の列車も見られた

なお、えちごトキめき鉄道の発表によれば、開業直後の3月14・15日、「一部の駅でお客様が列車にご乗車できない事態が発生した」とのこと。

北陸新幹線と接続する上越妙高駅の利用者が多かったことに加え、日本海ひすいラインで開業初日から1~2両での運行だったことも混雑につながった様子だった。「あらかじめ車両の増結を図るなどの準備をしておりましたが、想定を上回るお客様がご来場され、その対応が不十分」(えちごトキめき鉄道)だったとして、「今回の事態を真摯に受け止め、再発防止に努めるとともに、安全、安定輸送を進めて参る所存であります」と発表している。