竹内:僕と進ノ介の違いってあります?

稲葉:最初の頃は、涼真と進ノ介の違いが感じられたんだけど、最近では両者が互いに溶け出して、融合してきているような気がする。

竹内:自分でも、たまに思います。進ノ介として芝居をしているはずなのに、あれ? これって自分かもしれない……なんてふと思う時があって。

稲葉:進ノ介って、刑事で正義感が強くて、努力もできる。言ってみればどこにでもいる"普通の人"でしょ。そんな役を竹内涼真が演じるから、面白くなるんだと思う。涼真は、こう見えていろいろとタガが外れている――他人に対してのリミッターというか、フィルターが人より少ない。

竹内:そうですね。

稲葉:自分をむきだしにして、他人と向き合うことができる"凄さ"を持っているんです。そんな風に、両者には違いがあるなと思っていたんですけれど、最近は段々と差がなくなってきているかも。

――今こうやってお話をうかがっていても、お2人はまさに名コンビというか相棒同士の雰囲気があります。

稲葉:撮影現場では、お芝居以外にも涼真や、霧子役の内田理央ちゃんと一緒にいる時間が長くて、喋っていることが多いですからね。

竹内:今いちばん一緒にいるかもしれないですね。ここ最近のドライブの物語だと、霧子が何かとロイミュード側に揺さぶられていることが多いので、進ノ介と剛が2人でいる場面が多い印象です。

稲葉:進ノ介と剛が並び立ち、同時変身するシーンがあるけれど、タイミングがバッチリ合うんだよね。

竹内:そうそう。何回かやったけど、うまく呼吸が合わせられる。

稲葉:最初の同時変身の時は、事前に打ち合わせて練習したので、うまくタイミングが合ったけれど、今日撮影した同時変身では、特にお互い意識せずにピッタリ合っていた。

竹内:そういう瞬間が心地いいよね。

稲葉:お互いに細かい部分で何も言わなくていいし、動きの微調整も感覚的。いつの間にか、なんとなくできるようになったよね。

竹内:動きながら、向こうがこういう動きで来るなというのがわかるんです。

稲葉:そして、2人で「変身!」って声が重なる、そのシンクロ具合が気持ちいいよね。