映画『愛のむきだし』(2009年)や『ヒミズ』(2012年)などで知られる園子温監督が初めて特撮怪獣映画に挑戦する最新作『ラブ&ピース』が、主演に長谷川博己を迎え、2015年初夏に全国公開されることが决定した。

園子温監督作品は二度目の出演となり、初主演を務める長谷川博己

園監督のオリジナル作品で、初の特撮を用いた演出で挑む本作は、一人の冴えないサラリーマンを主人公に、崩壊する東京の街に巨大化した"LOVE"=愛の怪獣が東京の街に現れるという驚愕の超展開。「血が出ない」「誰も死なない」「エロくない」とこれまでの"園子温ワールド"のイメージと一線を画しながらも、園監督らしい展開はそのままに、愛と希望と夢で綴られた極上エンターテインメントに仕上がっているという。園監督は「この作品は俺の魂の集大成だ」と本作への意気込みを語っている。

キャスト陣は、うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマンの鈴木良一を長谷川が演じ、彼が想いを寄せる女性・寺島裕子を麻生久美子、物語の鍵を握る謎の老人役を西田敏行が務める。そのほか、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、田原総一郎、水道橋博士、宮台真司、茂木健一郎、津田大介、真野恵里菜、神楽坂恵、松田美由紀と豪華出演陣が集結。さらには、本作の特撮を駆使したキャラクターたちの声に、星野源、中川翔子、犬山イヌコ、大谷育江と、個性的な俳優・声優たちが名を連ねている。


園監督作品では二度目の出演となる長谷川は「一人の冴えないサラリーマンがロックスターになる、そして怪獣が出てくる特撮映画だ、と聞いて一体どんな映画なのか想像がつきませんでしたが」と前置きしつつ、「出来上がった作品をみて不覚にも涙しました。見る人たちそれぞれにカタルシスのある作品です」と称賛。「過酷な撮影は、二度と園監督の作品に出たくない! とも思わせましたが、やはりやって良かった! また新たな一面を引き出していただきました。園子温監督の自由な発想、魂の叫び、また皆さんが度肝を抜かれる事となるでしょう」と期待を寄せている。

また、麻生は「ストーリーもファンタジーで心に響き、今まで観たことのない素敵なとんでもない映画。やっぱり園さんの才能は計り知れない凄さがあると思いました。」、西田は「出来上がった作品は素晴らしく、手に汗握りながら最初から最後まで楽しく観ました。とても園子温監督らしい映画だと思います」とそれぞれに太鼓判。特にTVドラマ『時効警察』で園監督作品に出演した麻生は「衣装合わせの時には、とにかくダサく、色気はゼロで麻生久美子だとわからない感じでやって欲しいと言われたので、今までにない自分を引き出して貰えそうでワクワクしたのを覚えています」と撮影を振り返っている。

そして発表に合わせて、本作のティザービジュアルと特報映像も公開。ティザービジュアルを手がけたのは、漫画家・イラストレーターとして活躍している山田章博氏で、アートディレクションは本編で特技監督を務めている特撮界の俊英・田口清隆氏が担当している。

(C)「ラブ&ピース」製作委員会