JR東海は17日、全国新幹線鉄道整備法第9条にもとづき、認可申請を行った中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その1)について、国土交通大臣から認可を受けたと発表した。

JR名古屋駅。中央新幹線の駅が併設される

同社は今年8月26日に認可申請を行っており、「今回は工事実施計画(その1)として、隧道、橋梁、停車場等の土木建造物を中心に申請」するとしていた。中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その1)の工事費は4兆158億円。電灯・電力線路や車両など開業設備については、工事内容が確定した段階で工事実施計画(その2)として申請する予定で、現時点の見込み額を合算した総工事費は5兆5,235億円とされた。

線路延長は285.6kmで、うち約86%にあたる246.6kmがトンネルに。品川駅・名古屋駅は併設とされ、中間駅として4駅(神奈川県相模原市緑区橋本、山梨県甲府市大津町字入田、長野県飯田市上郷飯沼、岐阜県中津川市千旦林字坂本)を新設。神奈川県相模原市緑区鳥屋に「関東車両基地(仮称)」、岐阜県中津川市千旦林に「中部総合車両基地(仮称)」が新設される。完成予定時期は2027年とのこと。

工事実施計画(その1)が認可されたことを受け、「日本の大動脈輸送の二重系化を実現するプロジェクトがいよいよ建設の段階に入っていきます」「関係者のご理解やご協力をいただきながら、安全と環境、地域との連携を重視して、早期実現に向けて取り組んでまいります」とJR東海。工事を着実に推進するため、中央新幹線推進本部中央新幹線建設部内に、長野県、岐阜県、愛知県の用地取得、協議、工事などを統括する「名古屋建設部」と、沿線各都県の工事管理などを行う「中央新幹線工事事務所」の新設も発表している。