どんなに好きな仕事をしていても、人間関係などのトラブルによりストレスを感じることは多いのではないでしょうか。世代が異なるだけでも考え方に違いが生じ、自分の意見を押し殺して「ガマン」を強いられる機会もあると思います。ガマンの内容は大小さまざま、その上、ストレス耐性には個人差があるものです。

そこで今回、マイナビニュースでは、オトナ男子179名による“職場ガマン”の実態調査を実施。それぞれのエピソードや、その対処法を語ってもらいました。まずは自分がストレスに強いか、弱いか「自覚チェック」をしてみませんか?

職場ガマンの原因は「上司」「後輩・部下」「取引先」

働くオトコたちに「最近、職場でガマンすることが多くなったと感じますか?」と尋ねたところ、半数超の人が「変わらない(51.4%)」と回答。しかしながら、「多くなった(22.4%)」「とても多くなった(20.1%)」を合わせると、4割以上の人がガマンする機会が増えたと答えています。もしかしたら、昔も今もガマンすることが多いのかもしれませんね。

続けてどのようなことをガマンしたのか尋ねたところ、「上司の振る舞い(40.8%)」がトップに。理不尽な指導をしたり、言うことがコロコロ変わったりする上司には、イライラが募りますよね。しかし、立場が上の人に対して意見することは難しいもの。だからこそ、ストレスがたまるのではないでしょうか。

●上司に対する不満が爆発!
・「上司が仕事を押し付けて自分は内職している」(50歳以上男性/その他)
・「クレーム処理の案件を丸投げされた」(35歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「私にまったく関係ないことなのに、八つ当たりで怒鳴り散らされることが多いです」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「理不尽な上司の言葉ですね。さっきはああ言ったのに、すぐ違うことを言って、わけが分からない」(42歳男性/その他/販売職・サービス系)
・「サービス残業を強いられた時」(41歳男性/電機/技術職)

また、礼儀作法ができていないなど「後輩・部下の振る舞い(11.7%)」や、無理難題を押し付ける「取引先との関係(11.2%)」に悩まされている人も目立ちました。それぞれのエピソードも紹介します。

●後輩・部下に対してイライラ……
・「生意気な後輩に怒らず我慢して諭すように言い聞かせることが増えた」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「平気で、できないというし、言い訳ばかり言ってやらない。叱れば、逆切れする。どうしようもない」(50歳以上/電機/技術職)
・「後輩が飲み会を同期でやるというので寸志を出したが、誰一人としてお礼を言いに来なかったこと」(30歳男性/運輸・倉庫/技術職)

●取引先の無茶ぶりに耐える日々
・「顧客の無理な要求に歯を食いしばってる」(31歳男性/商社・卸/営業職)
・「早く帰りたかった日に会議を入れられて、その内容がくだらなかったこと」(27歳男性/商社・卸/営業職)
・「1カ月はかかる仕事を、2週間で終わらせてほしいと無茶な要求をされた」(34歳男性/建設・土木/技術職)

上司に仕事を丸投げされ、後輩は口だけ達者で何もしない。その上、取引先からは無理な要求を押し付けられる……。このように、職場では「人間関係」によるストレスを抱えてガマンしている男性は多いようです。

働くオトコのストレス解消法は「何もしない」がトップに

何かをガマンするとストレスがたまりますが、みなさんはどのように解消していますか? アンケートで一番多かった意見は「ひたすら何もしない(20.7%)」でした。ボーッとすることで疲弊した神経を休め、気持ちをリセットしているのかもしれませんね。

次いで「とにかく爆睡(16.2%)」「好きなものを食べる(12.3%)」「ひたすら飲酒(11.7%)」が続きます。「運動する(9.5%)」という意見はそれほど多くなく、静かにストレスを発散させる人が目立ちました。

ストレス解消法は人によってさまざまですが、うまく発散できているかといえば、「ほとんど解消できている(24.0%)」「少し解消できている(46.4%)」を合わせると、約7割の人がストレスを解消できているとのこと。自分なりのストレス解消法で「ガマン」を克服している様子がうかがえます。

ちなみに、「あまり解消できていない(20.1%)」「解消できなくて困っている(9.5%)」と回答した割合は約3割でした。ストレスをためこんだまま、仕事をしている人も少なくないようです。

半数以上のオトコたちが「ストレスに弱い」現実

職場では何かしらのガマンを強いられている、現代の働くオトコたち。ストレスに対する耐性は身についているのでしょうか?

アンケートで「ストレス耐性が強い方」だと回答した男性は45.8%でした。「弱いと思う(54.2%)」と回答した人の方がやや多く、職場でガマンしている人は多い様子がうかがえます。

自分が「ストレスに強い」と感じている人は、どのように乗り切っているのでしょうか? 具体的なエピソードを教えてもらいました。

●どうすればストレスに強くなれるの?
・「大抵の事では怒ったりしないのでストレスも溜まらない」(35歳男性/情報・IT/技術職)
・「滅多な事ではストレスを感じないし、すぐにすっきりしてしまうから」(46歳男性/商社・卸/販売職・サービス系)
・「ストレスを気にしないようにすることで、ストレス耐性ができた。気にしないのと諦めることが重要と思う 」(43歳男性/情報・IT/技術職)
・「上手く気分転換し、メンタルを制御できてる気がするから」(35歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「言われたことに対して、ひとつためになったと考えるから」(26歳男性/情報・IT/技術職)
・「何事も楽しみを見つける様にしている、たとえそれが大変な事でも探せば必ず楽しめる事がある」(50歳以上男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「あからさまに嫌がらせを感じても無視できる」(50歳以上男性/建設・土木/技術職)

ストレス耐性が強い人たちは、ムカつくことも上手に受け流すことができる「スルースキル」を身につけている様子。また、つらい環境の中でも楽しみを見出す、理不尽な説教も「自分のため」とポジティブにとらえるなど、ガマンを前向きにとらえることで乗り切っているようです。

年金の受給年齢が引き上げとなり、60歳を過ぎても働き続けなくてはならない現在、一昔前と比べれば、人生における労働期間は確実に長くなっています。ということは、それだけガマンをしなくてはならない時間は多くなり、ストレスも蓄積されてしまうということに。

「たかがストレス」と考えるかもしれませんが、「ストレスは万病のもと」ともいわれています。放置すれば、メンタルだけでなく、身体にも変調をきたす恐れがあるので気をつけたいですね。 この特集を参考に、自分なりのストレスとの付き合い方を探してはいかがでしょうか。