製品評価技術基盤機構(以下、NITE)は23日、大阪市と土地の売買契約を締結し、同市住之江区の咲洲コスモスクエア地区に、世界最大級となる大型蓄電池の試験・評価施設を整備すると発表した。

敷地面積は約2万6,400平方メートル(約8,000坪)。平屋建ての主試験室・副試験室と4階建ての管理棟兼実験棟(および付属施設)を建設する。なお、管理棟兼実験棟には、NITEがこれまで実施してきた消費生活用製品安全法等に基づく製品事故の原因究明等の業務を行う試験・評価施設を併せて整備する。

完成予想図(イメージ)(出典:製品評価技術基盤機構Webサイト)

NITEによると、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入が増加するのに伴い、電力系統の安定化に役立つメガワット級の大型蓄電池の需要拡大が予想されるとともに、国内蓄電池メーカーによる輸出の増加が見込まれるという。しかし、現状では国内に試験・評価設備が整備されておらず、国内蓄電池メーカーが海外展開を進めるためには、製品を海外の機関に持ち込まなければならない場合があり、コストや納期などへの影響が懸念されている。

このような状況を受け、大型蓄電池の性能および安全性に関するグローバルな試験・評価が行える施設(安全性試験設備、振動試験設備等)を整備することで、国内産業の国際競争力の強化に貢献するとしている。