三井不動産は2日、今年3月より建設してきた「福徳神社(別号:芽吹神社)」(東京都中央区日本橋室町)の「上棟祭(ジョウトウサイ)」を執り行った。

建物の基準となる杭を打つ「丈量の儀」様子

神社の伝統建築の最大行事「上棟祭」を執行

「上棟祭」とは、建物の骨組みが完成に近づき、屋根の一番高い位置にある部材「棟木(ムナギ)」を上げる際に行われる式典で、神社の伝統建築では最大の行事となる。

当日は同社ならびに近隣町会、神社関係者、施工を担当する清水建設の関係者など約40人が参加し、建物の基準となる杭を打つ「丈量(ジョウリョウ)の儀」や、棟木を引き上げる「曳綱(ヒキヅナ)の儀」、参列者に福を分け与えるという意味で福餅・福銭をまく「散餅(サンペイ)・散銭(サンセン)の儀」などを行い、建物の安全と建物の堅固長久を祈念した。なお、福餅はコレド室町内の日本橋案内所にて一般にも配布した。

今後、10月23日のご神体を仮殿から新築神社に移す儀式「遷座祭(センザサイ)」実施後の24日より、一般の参拝が可能となる。なお、ご神体が奉還されたことを祝う祭典「奉祝祭(ホウシュクサイ)」は10月25日を予定している。

「福徳神社」完成予想パース

また現在、同神社の建設と並行し、同社が中心となり神輿を制作。同神社を支える街の人々による有志組織を発足し、新しく完成した神輿を、地域の人々、地元のオフィスワーカーにも担いでもらえるよう計画していくという。

同社では、1100年以上前から日本橋室町地域の稲荷として親しまれてきた「福徳神社」を再建する同事業が、日本橋の街づくりにおいて重要なキーワードである「賑わいの創出、コミュニティ活性化」の核としての役割を果たすものとして期待する、としている。