アウディは6月14~15日に開催されたル・マン24時間レースで優勝を勝ち取った。同レース5連覇という偉業をワンツーフィニッシュで飾り、アウディのル・マンでの通算成績は16回の出場で13回の優勝となった。

アウディ「R18 e-tron quattro」

今年のル・マン24時間は、ハイブリッドを得意とするトヨタに加えて、強豪のポルシェも復帰。アウディのマシン「R18 e-tron quattro」は、予選こそこれら強力なライバルの後塵を拝したが、本戦では堅実な走りで対抗し、見事に優勝を飾った。

アウディのワンツーフィニッシュを受け、アウディAG取締役会長のルパート・シュタートラー氏は、「今年の優勝は歴史に残る素晴らしい結果であると思っています。ポルシェとトヨタという強力なライバルを迎えた今年のレースでは、どのチームが優勝するのかまったくわかりませんでした。そのような厳しい状況の中で、再び優勝を遂げることができました。これはアウディ関係者すべての努力によって得られた、素晴らしい偉業です」とコメントしている。

優勝したアウディ2号車は、15日朝までトップを走っていたトヨタにプレッシャーを与え続け、トヨタのリタイアとともにトップに立った。その後、ターボチャージャーの交換を余儀なくされるアクシデントで一時的に3位に後退したが、驚異的なハイペースの追い上げでトップに返り咲き、そのまま優勝した。

2位を勝ち取った1号車は、レース前のフリー走行で大破した車両で、スペアのモノコックから組み上げてレースに参加。レース終盤でマシントラブルに見舞われたものの、一時はトップを走り、最終的に2位に入った。