6月23日~28日の期間で東京・チーパズギャラリーにて開催される「小松崎茂 幻の超兵器図解 復刻グラフィック展」

戦後のこども文化史において八面六臂の活躍を見せた異才の画家・小松崎茂氏の展示会「小松崎茂 幻の超兵器図解 復刻グラフィック展」が、6月23日から東京・チーパズギャラリーにて開催されることが決定した。

小松崎茂氏は、少年誌の絵物語や表紙で活躍し、SF空想メカ・戦車や軍艦、さらに『サンダーバード』や『ウルトラセブン』などを描き、プラモの箱絵=ボックスアートの世界を確立。東宝映画『地球防衛軍』(1957年)や『海底軍艦』(1963年)では超兵器のメカデザインも担当した。石ノ森章太郎氏、ちばてつや氏、川崎のぼる氏、松本零士氏、藤子不二雄氏など、漫画界の多くの巨匠たちにも大きな影響を与えている。

今回開催される展示会は、小松崎氏の図解の原点や20歳代の仕事を再確認する内容となっており、昭和12年に軍事と科学技術の啓蒙をテーマに創刊された少年向け国防科学雑誌『機械化』の実物や拡大誌面の復刻、超兵器メカ切り抜きパノラマのジオラマ、現役クリエーターのトリビュートアート(上田信氏、開田裕治氏、小林源文氏)などが展示される。

雑誌『機械化』は、小松崎氏が昭和15年頃に図解画家としてデビューした雑誌で、陸軍省の外郭団体として設立された財団法人国防機械化協会が刊行し、山海堂出版から発売されていた。しかし、終戦前には発行が停止、進駐軍による戦犯追及を恐れた関係者は『機械化』の画稿類をすべて焼却処分し、昭和20年春まで刊行された60余冊の既刊在庫もことごとく廃棄されてしまった。これまでに刊行された作品集や画集でも『機械化』の扱いは小さく、小松崎氏も多くを語ろうとしなかった。

貴重な小松崎氏の創作力に溢れた図解の数々を展示する「小松崎茂 幻の超兵器図解 復刻グラフィック展」は6月23日~28日の期間で開催される。

■『小松崎茂 幻の超兵器図解 復刻グラフィック展』概要
開催時期:6月23日(月)~28日(土)13:00~19:00
開催場所:東京・MYS銀座3階チーパズギャラリー
入場料:無料

(C)小松崎茂/トランスメディア