結構稼いでいるはずなのに貯蓄が増えない……と悩む共働き世帯は多い

ダブルインカムなのになかなかお金がたまらない……。共働き世帯は、夫と妻の双方がどのようにお金を使っているかが不透明というケースが少なくない。その結果、使途不明金が多く、貯蓄が期待したほどできていないといった状況につながる。今回は、共働き世帯向けの家計管理術について、ファイナンシャル・プランナーの村松祐子さんに解説していただく。

支出を一本化

共働き世帯は、2人の収入を合算した世帯収入から貯蓄へまわす分を先取りし、残りのお金から、食費や住居費、水光熱費などを支払うのが理想です。お金の入り口は複数でも、出すときの蛇口は1つにしておかないと、管理が難しくなります。

入ってきたお金の流れを知るために、家計簿をつけるのは有効な方法ですが、長続きしないという人も多いようです。そこで、そんな方のために、口座管理と袋分けの現金管理方法をご紹介します。

口座管理とは、文字通り口座を通帳記帳しただけで、各項目のお金の流れが明確に把握できる方法です。住宅費(家賃や住宅ローン返済など)や保険料の引き落としが「固定支出」に。水光熱費、教育費などが「変動(固定)支出」。もう1つの口座が給与引き落としなどで先取り貯蓄をする口座です。

現金管理とは、食費、それぞれの小遣い、雑費などの袋をそれぞれつくり、あらかじめ、ひと月に使える食費額などを袋に入れて使っていきます。袋分けは面倒だという方でも、口座管理は利用しやすく、固定支出と変動支出の把握には役立ちます。

しかし、食費を世帯収入の13%を目安に使うと決めていて、なおかつ袋分けまでしていても予算以上に使ってしまったということもあるでしょう。そんな時は、統計情報などが盛り込まれている家計簿アプリを利用すると、食費にかける平均金額と我が家の出費を比較でき、自制につながり、次の月の目標になります。例えばオンライン家計簿の「Zaim」は他の家庭が何にどの程度の金額を使っているかといった家計簿の統計情報がわかるので、比較がしやすくなっています。ぜひ、こういったサービスを利用してもらいたいです。