――高橋さんがおすすめされる、マリの見どころはどんな部分でしょう。やはりアクションでしょうか。

そうですね。映画の冒頭から激しい立ち回りを繰り広げていますので、そこはよそ見をせずに観てもらいたいです。あと、マリの印象的なカットといえば、キカイダーに殴られそうになったとき、ふと人間的な表情をするところです。「怖い」「助けて」みたいな。それはキカイダーが相手の表情から感情を読み取り、無抵抗な者に攻撃を加えることができないことを知っていて、わざとやっているんです。そういう、アンドロイドならではのフェイクの感情、ずる賢さなども観ていただきたいポイントですね。

――映画の終わりには、何か続編をにおわせるような演出がありました。そもそもマリというのは、『人造人間キカイダー』の次回作『キカイダー01』に登場した、志穂美悦子さん演じる女アンドロイドの名で、ビジンダーに変身するキャラクターですよね。もしかして高橋さん演じるマリも、次回作があればビジンダーにチェンジするかも、といった期待を抱かせるのですが、高橋さんご自身は変身してみたいですか?

してみたいです!(笑) 私の妹(高橋ユウ)が、かつて『仮面ライダーキバ』に出演して、仮面ライダーイクサに変身していたんですけれど、私も変身できるものならしたいな~と。やっぱり変身には憧れますね。ビジンダーの志穂美さんについては、父が大ファンだったんです。私も動画でかつての志穂美さんのアクションを観て、すごいと思いました。こんなすごい方と私が比べられるというのも、すごいプレッシャーがありました。

――今回の映画では、かつてのジロー役・伴大介さんが新ジローの入江さんと共演しましたが、次があったら志穂美さんをお呼びして、新旧マリのツーショットが観てみたいですね。

そういう場面があったらいいですよね。師匠として現れて、一緒にアクションしたいです。

――本日は、映画の完成披露舞台あいさつですが、初めて『キカイダー REBOOT』を観られるファンの方たちが劇場に集まっているのを見て、どう思われますか。

いよいよだなと思って、ドキドキします。今日は真赤なロングドレスを着て舞台あいさつに立ちます。映画の中のマリとのギャップを楽しんでいただけたらうれしいですね。

――最後に、あらためて映画『キカイダー REBOOT』の、高橋さんがおすすめする見どころを教えてください。

ドラマがよくできていますから、そこを観てほしいですね。ジローが抱えている葛藤や、心情の変化など、繊細な部分をじっくりとご覧になっていただきたいです。人間もロボットも同じ、葛藤や試練があるからこそ、困難を乗り越えて次に進むことができるんです。葛藤や試練を恐れずに、それらを乗り越えて成長した自分に会うため、人は前に進んでいくものなんだと思います。

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(C)2014「キカイダー」製作委員会