『平成ライダーVS昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』より。仮面ライダー鎧武(右)と仮面ライダー1号

「正直ちょっと予想外の展開だったんですけども(笑) こんなに昭和派が元気だとは思わなかった(笑) ネットのユーザーは全体からすれば年齢が高めで、30代~40代が中心と聞いていましたが、そういう傾向もあるかなくらいの感覚でした。なので、テレビで告知した途端に平成派が覆すと思っていたんです。しかし、蓋を開けてみたら、思いのほか昭和派が活気づいていて。うちはどちらに肩入れしているわけでもなく、どちらにもがんばっていただきたい。(3月1日からの)劇場で投票が始まったら平成が有利になってくるんじゃないかなとは踏んでいますが、こうなるとちょっとわからないですね」

この投票結果が、企画発表時に白倉プロデューサー自身が語っていた「平成の方が戦い方もバラエティ豊富で進化している分、当初は平成の圧勝かと目されていました。しかし藤岡弘、さんのご出演でそれは一転しました」とリンクする部分もあり、本郷猛/仮面ライダー1号を演じた藤岡の出演、そして昭和優勢という現時点の勢いは、作品にも伝わっているという。

「だいぶ変わったと思います。この間、近所の定食屋で飯を食っている時に、隣に座っていた中年くらいの方々から、昭和ライダーが、平成ライダーがと聞こえてきて。『本郷猛が、サイクロン号が』とか『平成には負けないよな』ということを熱く語っていたんですよ。おっさん連中があの頃の熱い想いを未だに持っている――『仮面ライダー』って本当に根強いなと改めて感じています」

では、もし昭和ライダー側が勝つという結果になった場合、子どもたちが信じているヒーロー、例えば現在放送中の『仮面ライダー鎧武/ガイム』へ少なからず影響はないだろうか。白倉プロデューサーは、次のように考えている。

「投票は厳正にやっていますので、このまま昭和が勝ってしまうと、現行の作品もありますし、困る部分もあります(笑) ただ、平成が昭和を打ち負かせば子どもたちの夢が守られるということでもないし、親世代に子供世代が負けるというのは子供向け映画としてどうなのかということもあります。とはいえ、いいんですよ。逆に言えば、『仮面ライダー』が子どもたちだけのものではない、ということが改めて証明されるということもあるので」

最後に白倉プロデューサーは、子どもたち、そして『仮面ライダー』のファンたちに以下のメッセージを送っている。

「勝ち負けを決める、どちらかのエンディングが決まると、平成が勝った、昭和が勝ったとなりますが、作り手としてはどちらに転ぼうと、本当は昭和も平成もないんです。『仮面ライダー』というのは、平成も昭和もなくて、子供も大人もなくて、大げさにいうと全国民のものだという意識でやっております。この映画、この企画をきっかけにして平成や昭和という垣根がなくなるといいなと思っています」

本作には昭和ライダー側から藤岡弘、が演じる仮面ライダー1号/本郷猛、速水亮が演じる仮面ライダーX/神敬介、菅田俊が演じる仮面ライダーZX/村雨良、そして平成ライダー側から半田健人が演じる仮面ライダーファイズ/乾巧、井上正大が演じる仮面ライダーディケイド/門矢士、白石隼也が演じる仮面ライダーウィザード/操真晴人など、過去作からも多数のライダーが出演。平成対昭和、本作の結末は完全にファンの手に委ねられる形となり、投票の結果は、3月29日の公開初日に明らかとなる。

インターネット投票の締切は3月25日23:59、劇場投票の締切は3月19日。投票箱が設置されている劇場一覧は、本作の公式サイトまで。

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