沖電気工業(以下、OKI)は27日、インド最大手のインドステイト銀行(以下、SBI)に紙幣還流型ATM(現金自動預け払い機)「ATM-Recycler G7」の納入を開始したと発表した。

今回の採用に当たり、「ATM-Recycler G7」の試行運用をSBI店舗にて実施。高い稼働率による信頼性とリサイクル(紙幣還流)機能への将来の拡張性、さらにインド市場に流通している紙幣還流型ATMと比べて収容力が35%以上大きいことなどが高評価を受け、採用に至ったという。

(参考画像)ムンバイのVakola支店に設置されたOKIの「ATM-Recycler G7」

2013年のインドのCDとATMの稼働台数は約14万台と、アジアでは中国、日本に次ぐ3番目の市場規模を持つ。今後もインド準備銀行(インド中央銀行)による金融包摂策(Financial Inclusion)により、2016年には約2倍規模まで拡大すると予測されている。

OKIは「中期経営計画2016」において、海外での新規ATM市場の開拓を経営戦略の最重要項目のひとつに位置付けている。中国、ロシア、インドネシアに続く今回のインド市場への参入により、同国ATM市場のシェア25%獲得を図るとともに、高い経済成長の継続が期待される新興国を中心に、グローバルATM市場でシェア40%を目指す。

SBIは1806年設立。2013年12月現在の資産は3,880億米ドルで、インド国内外に2万以上の店舗を持ち、約3万9,000台のCD(出金専用機)とATMを運用している。インド政府が61.58%の株式を所有し、同国の銀行で唯一、フォーチュン・グローバル500(Fortune Global 500)にランクインしている。