――紗倉さんが書いたコラムを拝見しました。ご自身の恋愛観として「熱しやすく冷めやすい"金属系女子"」と書いてありましたが、ちょっとはパピコと似ている部分がある?

そうですね。パーッと盛り上がるのに、一気に違う人を好きになっちゃうんです。変動が激しいタイプなのかもしれません。

――異性のどういうところで熱しやすくなりますか?

本当にふとした瞬間。一目ぼれだとか、フィーリングでパッとこの人いい! って感じで好きになって、でも内面をどんどん知っていくにつれて、悪い部分が見えてくると嫌になっちゃうんです。

―― 一番冷める瞬間は?

うーん、価値観が合わない時ですかね…。好みが全く合わなかったり、そういう部分が積もっていくと嫌になっちゃいます。

――追いかけたいタイプになるのでしょうか。

長く続くのは追う方。追われるのが好きなんですけど、追われるとすぐに冷めちゃう。面倒くさい女ですね(笑)。

――紗倉さんのような女性を口説き落とすとしたら、どのような方法がおすすめですか。

熱しやすい女性はベタなセリフが好きだったりするので、「君すごくきれいだね」とか。そういうベタな言葉でもキュンとしちゃいます(笑)。周りの女の子が何それって思うような言葉でもうれしかったりします。

――ドラマの話に戻りますが、初の連ドラで、前作が人気。プレッシャーは?

緊張しすぎることとかあまりなくて。撮影が朝5時からとか結構早かったので、目をパッチリ開けなくちゃと。そっちの方に意識が集中していました。彼氏役の入江(甚儀)さんとのシーンがほとんどだったので、山田(孝之)さん、やべ(きょうすけ)さんとの接する機会はあまりありませんでした。

――じゃあ、丑嶋に吠えられることもなく。

そうですね、本当は吠えられたかった(笑)。ドMなのでそこは欲しかったんですけど。

――これまでいろいろな撮影現場を経験されていますが、今回の現場で違う部分はありましたか?

やっぱり撮り方が全然違いました。セクシー系の映像の時は、一発本番が多いので、今回のドラマのように同じシーンをいろいろなアングルから撮ることもありません。それがすごく新鮮で。モニターのチェックまでさせていただいて、とてもうれしかったです。いつもはモニターを見ずに指示を受けるので、頭の中で解釈するしかないんですけど、自分が第三者の立場でモニターを見ることができて、すごく助かりましたし気づくこともたくさんありました。

――これを経験して、またドラマに出てみたいと思うようになりましたか?

とてもすてきな現場で楽しかったので、またこういうことをできたらいいなと。演技をするのは難しいですけど楽しくてやりがいがあることなんだと感じました。1つの役として名前をもらえてできることって今までなかったので、今後もこういうことができたらいいなと思います。

――初めて別の人格になりきったわけですが、難しさは感じなかったんですか?

やっぱり、自然なシーンが一番難しいなと思いました。職業病でもあると思うんですけど、下品なことを言ったり、変なあえぎ声を出したりするエッチ系のことは慣れてしまってるんだなって。そういう時は自分らしくできるんですけど、日常のシーンを撮る時は自然ってなんだっけって(笑)。

――セクシー系の映像でも、メインシーンの前にはドラマ風の演技を求められることもありますよね。

セクシー系のほうがちょっと甘いのかなと思いました。ドラマの方は演技がメイン。セクシー系はセクシーがメインなので、やっぱり生ぬるいというか、厳しくないというか。棒読みでも「あなたらしくていい」とすごく優しい目線で許されてしまいます。今回は1つの役をやらせていただいて、スタッフさんも大人数。みんなに見られている中で、パピコという役をいただいたからには、その子になりきらなきゃと。そういう決意は今回が初めてでした。

――この経験によって、展望に変化は?

今回の役は「紗倉まな」としていただいた役なので、原点が"AV"というのは、今後も変わらないと思います。それをやめて女優業に転身するとか、本職をやめて何かをしようという気持ちは全くなくて、AVをやりながら副業じゃないですけど、需要があって許されるのであれば、演技だったり文章を書いたりしていきたいと思っています。

――同業の方でもそういう方は多い?

どうですかね。でも、歌だったり、演技だったり、バラエティだったり、やりたいと言っている方はたくさんいます。そういう憧れの仕事が実現するとその道に進みたいと考える人もいるみたいですけど…私は30歳くらいまで続けたいと思っています(笑)。あくまでも希望なんですけど。

――デビューして2年が経過し、仕事でそう思えるのは幸せなことですね。

そうですね。ただ、最近あえぎ声が熟女っぽいって言われるようになってしまって(笑)。だから行く末がちょっと不安(笑)。そこを克服できるように頑張りたいと思います!

――それではあらためてドラマの見どころを。

皆さんが大好きな『闇金ウシジマくん』なので、出させてもらえることが本当にうれしくて幸せなんですが、パピコは女の子が共感する部分もあるんじゃないかなと思って演じさせてもらいました。モノマネもあったり、ちょっとエッチなシーンもあったり、見どころもたくさんありますので、男性女性の皆さんに楽しんでいただけたらなと思います。

(C)2014真鍋昌平・小学館/「闇金ウシジマくん2」製作委員会・MBS