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東京都は、平成26年度1類B採用試験(大学卒業程度)の技術職員採用に、新たな試験方式を導入した。これは専門記述・論文を課さずにプレゼンテーションやワークショップを行う試験方式。公務員試験対策として詰め込んだ知識ではなく、これまで学んできたことをもとに、技術者としての基礎力、柔軟な発想力、課題発見力などを多角的に検証するために行うという。

新方式は都が平成25年度より行政職において取り入れ、一般方式400名と新方式50名にわけて採用を行っていた。次年度より「土木職」「建築職」にも導入されることとなる。

これまで公務員を受ける気がなかった人にも

東京都に関心があるものの、「民間企業にも興味がある」「公務員試験の対策をする余裕がない」など、これまで受験しなかった層にも積極的に来て欲しい、という思いから、公務員試験特有の専門記述・論文は課さず、これまで学んできたことで対応できる試験方式を導入することにしたという。

プレゼンテーションやフィールドワークによる選考を行う

「新方式」では、専門記述・論文は課さないが、技術者としての基礎知識を検証するために、1次の教養試験において新分野「工学基礎」から出題がされる。「工学基礎」は、技術者が一般的な教養として身につけておくべき、科学技術全般にわたる基礎知識を問うもので、工学系を専攻した人であれば、事前の対策がなくとも十分に対応できるものとのことだ。

また、技術者としての素養(発想力、課題発見力等)を多角的に検証するため、1次試験でのプレゼンテーション・シート作成、2次試験での個別面接などに加え、3次試験では実際の「現場」を題材とした体感型の方式を初めて導入する。具体的には、都内の現場に赴き、そこで受験者が感じたことなどをもとに、複数の受験者が共同で企画作業を行い、都政に対する提案をしてもらう予定だ。

なお、土木職、建築職の一般方式による試験内容は、従来の1類B土木、建築区分に相当するものとなる。

一般方式と新方式の違い