「up!」「ゴルフ」などの電気自動車から、「ザ・ビートル」の特別仕様車まで、日本初登場のモデルを幅広くそろえたフォルクスワーゲン。予告されていたシークレットのワールドプレミアモデルの正体は、プラグインハイブリッドの「twin up!」だった。

「twin up!」

17台の展示車に9台ものジャパン・プレミアが含まれるという、他を圧倒する展示となったフォルクスワーゲン。「e-up!」「e-Golf」「XL1」と注目すべきモデルが目白押しだが、さらにシークレットのワールドプレミアモデルがあることが予告されていた。

そのモデルが「twin up!」で、「up!」のプラグインハイブリッドモデルだ。4人乗りモデルとしては歴代最高となる、1.1リットル / 100km(90.9km/リットル)という圧倒的な燃費を誇り、ゼロ・エミッションの電気モーターだけでも、最長50kmも走行できるという。ハイブリッドシステムは「XL1」に搭載されているものを流用しており、バッテリーはリチウムイオンを採用する。

「twin up!」は、専用のエフェクトカラーであるスパークリング・ホワイトでペイントされている。このペイントにはブルーの細かいガラス片が混合されており、独特の視覚変化を演出するという。一方、インテリアは明るいセラミックカラーが基調となっている。

さらに、新しいインターフェースのコンセプトを採用したデジタル式メーターパネルや、フォルクスワーゲンで初のデジタル式空調コントロールなど、あらゆる面で革新的なメカニズムを採用したモデルだ。

「e-Golf」

「ザ・ビートルレーサー」

「ゴルフ R」

「ポロ R WRC」

「XL1」

「ゴルフヴァリアント TSIハイライン」

日本でも発売が決定している「e-up!」「e-Golf」も注目を集めた。自社開発によるドライブシステムはリチウムイオンバッテリーと小型の電気モーターを採用しており、都市部での移動に十分な航続距離を実現している。「e-Golf」はフルLEDのヘッドライトを採用するのも大きな特徴だ。

一見、コンセプトカーのようだが、すでに生産・市販されているモデル「XL1」も、日本初公開モデルのひとつ。2001年、当時のフォルクスワーゲンAG取締役会長だったフェルディナンド・ピエヒ氏が提唱した「100km走行あたり1リットル以下の燃料しか消費しないクルマ」を具現化したモデルだ。カーボンファイバー強化樹脂のボディはコンパクトながらも高級感があり、その完成度はやはりコンセプトカーとは一線を画す説得力がある。

同モデルはポルシェ・ボクスターも生産する北ドイツのスナブリュック工場で生産されているが、少量生産のため、熟練工による手作業で組み立てられているという。